ドイツ財産管理令の全文・条文

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ドイツ財産管理令の全文・条文まとめ

ドイツ財産管理令

内閣は、ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件(昭和20年勅令第542号)に基き、この政令を制定する。

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第1章|総則

第1条|目的

この政令は、日本国との平和条約第20条の規定に基き、ドイツ財産を管理し、且つ、昭和20年のベルリン会議の議事の議定書に基いてドイツ財産を処分する権利を有するアメリカ合衆国、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国及びフランス(以下「3国」という。)の決定に従つてドイツ財産を処分するため必要な事項を定めることを目的とする。

第2条|定義

この政令において「本邦」とは、本州、北海道、4国、9州及び主務省令で定めるその附属の島をいう。

【2】この政令において「ドイツ人」とは、左の各号に掲げるものをいう。

1 昭和14年9月1日以後ドイツ国の国籍を有したことのある者。但し、昭和20年9月20日においてドイツ国外に住所又は居所を有していた者で左のイ又はロに該当するものを除く。

イ ドイツ国が昭和13年1月1日以後併合し、又は併合したと主張した国の国籍を有する者

ロ 戦時中にドイツ国若しくはその同盟国を援助し、又は援助しようとしたことがなく、且つ、戦争準備のためドイツ国又はその同盟国を援助したことのない者

2 ドイツ国政府、その下部行政機関若しくは公共団体又はこれらの代理機関若しくは補助機関

3 ドイツ国の法令により設立され、又はドイツ国に本店若しくは主たる事務所を有する法人その他の団体

【3】この政令において「準ドイツ人」とは、昭和14年9月1日以後ドイツ国の国籍を有したことのある者のうち、昭和20年9月20日において本邦に住所又は居所を有し、且つ、昭和23年7月1日において本邦に住所又は居所を有していなかつた者で前項第1号イ又はロに該当するものをいう。

【4】この政令において「ドイツ系法人」とは、昭和20年9月20日においてドイツ人又は本項に規定する者が支配していた法人その他の団体で、本邦の法令により設立され、又は本邦に本店若しくは主たる事務所を有するものをいう。但し、第2項第3号に該当するものを除く。

【5】この政令において「ドイツ人財産」とは、昭和20年9月20日以後昭和23年7月1日前にドイツ人が有していた債務以外の財産(ドイツ人が他人にその管理処分を委託していたもの又は他人の名義で有していたものを含む。)で本邦内にあるものをいう。

【6】この政令において「準ドイツ人財産」とは、昭和20年9月20日以後昭和23年7月1日前に準ドイツ人が有していた債務以外の財産(準ドイツ人が他人にその管理処分を委託していたもの又は他人の名義で有していたものを含む。)で本邦内にあるものをいう。

【7】この政令において「ドイツ系法人財産」とは、昭和20年9月20日以後ドイツ系法人が有していた債務以外の財産(ドイツ系法人が他人にその管理処分を委託していたもの又は他人の名義で有していたものを含む。)で本邦内にあるものをいう。

【8】前3項に規定するドイツ人財産、準ドイツ人財産又はドイツ系法人財産のうちには、これらの項に規定する財産以外の財産(本邦内にあるものに限るものとし、債務を除く。)で、主務大臣が3国の請求に基きドイツ人財産、準ドイツ人財産又はドイツ系法人財産として指定するものを含むものとする。

【9】主務大臣は、前項の指定をしたときは、これを告示する。

【10】第5項から第7項までに規定する財産(第8項の規定により指定されたものを含む。)のうちには、昭和20年9月20日(第8項の規定により指定されたものについては、その指定の日)以後において当該財産に起因し、又はこれらのものの異動により取得した債務以外の財産で本邦内にあるものを含むものとする。

【11】この政令の規定の適用について財産が本邦内にあるかどうかについては、主務省令で定めるところによる。

【12】この政令において「ドイツ財産」とは、ドイツ人財産、準ドイツ人財産及びドイツ系法人財産をいう。

【13】この政令において「ドイツ財産株式」とは、ドイツ財産である株式のうち、本邦以外の地に本店を有する会社(旧日本占領地域に本店を有する会社の本邦内にある財産の整理に関する政令(昭和24年政令第291号)に規定する在外会社でその決定整理計画書において同令に規定する新会社について定をしているものを除く。)、この政令施行の際清算手続中である会社(企業再建整備法(昭和21年法律第40号)に規定する決定整備計画において同法に規定する第2会社について定をしているもの及び金融機関再建整備法(昭和21年法律第39号)の規定による主務大臣の認可を受けた整備計画書において同法に規定する譲受金融機関について定をしているものを除く。)、この政令施行の際破産手続中である会社及び閉鎖機関令(昭和22年勅令第74号)第1条に規定する閉鎖機関の発行する株式以外の株式及びこれに代わる株式をいう。

【14】この政令において「子株」とは、左に掲げる株式(左の各号中「ドイツ財産株式」とあるのを「子株」と読み替えた場合において左の各号に該当する株式を含む。)をいう。

1 ドイツ財産株式(第3条第1項の規定により主務大臣が指定した株式を含む。以下同じ。)の発行会社が昭和20年9月20日以後(当該株式が第8項の規定により主務大臣が指定したものである場合においては、その指定した日以後、当該株式が第3条第1項の規定により主務大臣が指定したものである場合においては、昭和20年9月20日からその指定の日まで、当該株式が第8項の規定により主務大臣が指定し、さらに、第3条第1項の規定により主務大臣が指定したものである場合においては、第8項の規定による指定の日から第3条第1項の規定による指定の日まで。以下本項において同じ。)においてその資本を増加し、又は新株を発行した場合(商法(明治32年法律第48号)第293条ノ2第1項の規定により利益の配当に充てるために新株を発行した場合及び同法第293条ノ3第1項の規定による利益準備金のみをもつてする準備金の資本への組入に因り新株を発行した場合を除く。)において、当該ドイツ財産株式について割り当てられ、若しくは割り当てられるべきであつた株式又はこれに代わる株式

2 ドイツ財産株式の株主が昭和20年9月20日以後においてその発行会社の承継会社(企業再建整備法に規定する第2会社、金融機関再建整備法に規定する譲受金融機関、旧日本占領地域に本店を有する会社の本邦内にある財産の整理に関する政令に規定する新会社その他その営業又は資産の主要部分をドイツ財産株式の発行会社から譲り受け、又は賃借している会社をいう。以下同じ。)の発行する株式を優先して有償で取得する権利を与えられた場合において、当該ドイツ財産株式について割り当てられ、若しくは割り当てられるべきであつた承継会社の発行する株式又はこれに代わる株式

3 前号に掲げるものを除く外、ドイツ財産株式の株主が昭和20年9月20日以後においてその発行会社以外の会社の発行する株式を優先して有償で取得する権利を与えられた場合において、当該ドイツ財産株式について割り当てられ、若しくは割り当てられるべきであつたその発行会社以外の会社の発行する株式又はこれに代わる株式

4 前各号に掲げるものを除く外、昭和20年9月20日以後において、ドイツ財産株式の発行会社が資本を増加し、若しくは新株を発行し、又はその承継会社が株式を発行した際その株式を公募し、若しくはドイツ財産株式の発行会社の株主以外の者に優先して有償で取得する権利を与えた場合において、これらの株式について主務大臣の指定する株式又はこれに代わる株式

【15】前2項において「これに代わる株式」とは、左に掲げる株式をいう。但し、第22条第1項、第3項若しくは第4項又は第22条の2第2項の規定による命令に基き譲渡され、売却され、又は引き渡された株式に相当する株式及び第24条第1項の規定による通知があつた株式を除く。

1 前2項に掲げる株式の発行会社が合併した場合において、当該株式について割り当てられ、又は割り当てられるべきであつた合併後存続する会社又は合併に因り設立された会社の株式

2 前2項に掲げる株式の発行会社が株式を分割し、若しくは併合し、又はその券面額を変更した場合において、当該株式について新たに発行し、又は発行すべきであつた株式

3 前2項に掲げる株式の発行会社がその営業又は財産を1又は2以上の承継会社に出資し、又は譲渡した場合において、当該株式について割り当てられ、若しくは割り当てられるべきであつた、又は残余財産として分配され、若しくは分配されるべきであつた当該承継会社の株式

第3条|ドイツ財産からの除外

ドイツ財産で主務大臣の指定するものは、その指定の日からドイツ財産でなくなるものとする。

【2】前条第9項の規定は、前項の主務大臣の指定について準用する。

第4条|ドイツ人財産の帰属

昭和24年10月13日においてドイツ人財産であつた財産は、他の法令の規定にかかわらず、同日において3国に帰属したものとする。

【2】第2条第8項の規定により指定されたドイツ人財産は、他の法令の規定にかかわらず、その指定の日において3国に帰属するものとする。

【3】ドイツ人財産で前条第1項の規定により指定されたものは、前2項の規定にかかわらず、3国に帰属しなかつたものとする。

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第2章|ドイツ財産の管理及び処分

第5条|財産保有者の義務

ドイツ財産を保有する者は、善良な管理者の注意をもつてこれを保全しなければならない。

【2】ドイツ財産を保有する者が前項の注意を怠つたためその財産に損害を生じたときは、主務大臣は、その財産を保有する者に対し、その財産を原状に回復し、又はその損害を賠償することを命ずることができる。

【3】前項の規定により原状に回復された財産又は損害の賠償として取得された財産は、同項の財産の区分に応じ、ドイツ人財産、準ドイツ人財産又はドイツ系法人財産とみなす。

【4】ドイツ財産を保有する者は、その財産について権利若しくは義務に変更を生じ、又は滅失、き損、移動その他現状の変更を生じたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に報告しなければならない。

第6条|ドイツ財産を変更する行為の制限

ドイツ財産について権利又は義務に変更を生ずる行為をするには、主務大臣の許可を得なければならない。

【2】前項の規定に違反した行為は、無効とする。

【3】ドイツ財産について滅失、き損、移動その他現状の変更を生ずる行為をするには、主務大臣の許可を得なければならない。

【4】主務大臣は、第1項又は前項の規定に違反する行為によりドイツ財産に損害を生じたときは、当該違反行為をした者に対し、その財産を原状に回復し、又はその損害を賠償することを命ずることができる。

【5】前条第3項の規定は、前項の規定により原状に回復された財産又は損害賠償として取得された財産について準用する。

第7条|行為の制限及び義務の免除

主務大臣は、必要があると認めるときは、行為若しくは義務の内容又は財産の種類を指定して第5条第4項又は前条第1項若しくは第3項に定める行為の制限又は義務を免除することができる。

【2】主務大臣は、前項の規定により前条第1項又は第3項の規定による行為の制限を免除したときは、これを告示する。

第8条|管理人の選任及び解任等

主務大臣は、ドイツ財産の管理又は処分のため必要があると認めるときは、管理人を選任して当該財産の管理又は処分をさせることができる。

【2】主務大臣は、必要があると認めるときは、前項の管理人を解任することができる。

【3】主務大臣は、第1項又は前項の規定により管理人を選任し、又は解任したときは、これを告示する。

【4】準ドイツ人財産について第1項の規定により管理人が選任されたときは、当該財産について代理に関する権限を有する者は、管理人が選任された日において、その権限を失うものとする。

【5】ドイツ系法人財産(本邦の法令に基いて設立された法人の有していたものに限る。)について第1項の規定により管理人が選任されたときは、当該財産を有する法人の取締役、監査役及び支配人は、管理人が選任された日において解任されたものとし、その他の当該法人について業務執行、代表又は代理に関する権限を有する者は、当該日においてその権限を失うものとする。

【6】前項のドイツ系法人財産以外のドイツ系法人財産について第1項の規定により管理人が選任されたときは、当該財産を有する法人の取締役、支配人その他の当該法人について業務執行、代表又は代理に関する権限を有する者及び監査役は、管理人が選任された日において、本邦内においてはその権限を失うものとする。

第9条|管理人に対するドイツ財産等の引渡

前条第1項の規定によりドイツ財産について管理人が選任されたときは、当該財産を保有する者は、他の法令の規定にかかわらず、遅滞なく、当該財産又は当該財産に係る帳簿書類を管理人に引き渡さなければならない。この場合において、第6条第3項の規定は、適用しない。

第10条|管理人の職務

第8条第1項の規定により選任された管理人は、ドイツ財産を管理し、又は処分するには、主務大臣の指示に従わなければならない。この場合において、第6条第1項及び第3項の規定は適用しない。

【2】前項の規定に違反した行為は、無効とする。

第11条|主務大臣の権限

主務大臣は、ドイツ財産の管理又は処分を適切ならしめるため必要があると認めるときは、自らドイツ財産を管理し、又は処分することができる。

【2】主務大臣は、ドイツ財産の管理又は処分のため必要があると認めるときは、他の法令の規定にかかわらず、ドイツ財産を保有する者に対し、その財産を主務大臣の指定する者に引き渡すことを命ずることができる。

【3】主務大臣は、管理人に対し、ドイツ財産の管理又は処分のため必要があると認めるときは、当該財産に関し、帳簿書類の作製若しくは備置又は報告書の提出を命ずることができる。

第12条|譲渡されたドイツ財産

ドイツ財産で、第6条第1項に規定する主務大臣の許可を得て譲渡されたもの、第7条第1項の規定により譲渡の制限を免除されて譲渡されたもの、第10条第1項に規定する主務大臣の指示に従つて譲渡されたもの及び前条第1項の規定により主務大臣が譲渡したものは、その譲渡の日からドイツ財産でなくなるものとする。

第13条|時効の特例

ドイツ財産については、昭和20年9月20日(第2条第8項の規定により指定された財産については、その指定の日)から、他の法令の規定にかかわらず、時効は、進行しないものとする。

第14条|財産に関する通知

ドイツ財産について、当該財産を有する者に対してなすべき催告又は通知は、他の法令の規定にかかわらず、主務大臣(当該財産について第8条第1項の規定により選任された管理人があるときには、その管理人)にしなければならない。

第14条の2|記名証券の再発行

主務大臣は、3国から、公債、社債、特別の法律により設立された法人の発行する債券、株式又は出資であつてドイツ人財産であるもの又はドイツ人財産であつたものに係る記名証券で、3国が本邦にないと認めたものの再発行を請求された場合においては、当該請求があつた旨及び利害関係人が当該請求に係る記名証券の再発行について異議があれば一定の期間内に事由を具して主務大臣に申し出るべき旨を公告しなければならない。

【2】前項の公告は、2回以上するものとし、同項の期間は、最初の公告の日から2月を下らないものとする。

【3】主務大臣は、3国からの記名証券の再発行の請求について第1項の公告をした場合において、同項の異議の申出がなかつたとき、又は同項の異議の申出を調査して当該記名証券が本邦にないと認めたときは、当該記名証券を無効とし、その再発行を当該記名証券を発行した者に対し命じなければならない。

【4】主務大臣は、前項の規定により記名証券を無効とするには、これを告示でしなければならない。

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第3章|ドイツ系法人に関する特例

第15条|公益法人でないドイツ系法人の機関の選任等に関する特例

主務大臣は、ドイツ系法人財産について第8条第1項の規定により選任された管理人に対し、当該財産を有する法人(民法(明治29年法律第89号)以外の本邦の法令により設立された法人に限る。)の取締役その他の当該法人について業務執行若しくは代表に関する権限を有する者及び監査役を新たに選任するため又は定款を変更するため、株主総会若しくは社員総会を招集し、又は総社員の同意を取りまとめることを命ずることができる。

【2】前項の管理人は、同項の株主総会又は社員総会の招集については、取締役と同一の権限を有する。

【3】第1項に規定する株主総会若しくは社員総会の決議又は総社員の同意については、ドイツ財産株式又はドイツ財産である出資に基く権利は、主務大臣の指定する者が行使する。

【4】第1項の規定による主務大臣の命令に基いて招集された株主総会又は社員総会においてされ、又は当該命令に基いて取りまとめられた総社員の同意によつてされた当該法人の取締役その他の当該法人について業務執行又は代表に関する権限を有する者及び監査役の選任又は定款の変更は、同項に規定する管理人が解任された日からその効力を生ずる。但し、商法第12条(有限会社法(昭和13年法律第74号)第13条第3項において準用する場合を含む。)の規定の適用を妨げない。

第16条|公益法人であるドイツ系法人の機関の選任等に関する特例

主務大臣は、ドイツ系法人で民法第34条の規定により設立されたものの理事の全員が欠けた場合又は本邦内に居住しない場合においては、同法第56条の規定にかかわらず、仮理事を選任することができる。

【2】前項の法人の理事又は同項の規定により選任された仮理事は、主務大臣の許可を得て当該法人の定款又は寄附行為を変更することができる。この場合において定款の変更については、民法第38条第1項の規定は適用しないものとし、また、同条第2項の規定の適用を妨げないものとする。

【3】民法第38条第2項の規定は、前項の寄附行為の変更について準用する。

第16条の2|ドイツ系法人の解散

主務大臣は、3国からドイツ系法人が有する財産についての清算を請求された場合においては、これを告示する。

【2】前項の規定による告示があつた場合においては、当該告示に係るドイツ系法人は、当該告示があつた日において、解散したものとみなす。

【3】第1項の規定によりドイツ系法人が有する財産についての清算の請求の告示があつたときは、当該法人の取締役、監査役及び支配人は、当該告示があつた日において解任されたものとし、その他の当該法人について業務執行、代表又は代理に関する権限を有する者は、当該日において、その権限を失うものとする。

【4】第1項の規定による告示があつたときは、当該告示に係るドイツ系法人が有する財産について第8条第1項の規定により選任されている管理人は、当該告示があつた日において、解任されたものとする。

第16条の3|ドイツ系法人の財産の清算

前条第1項に規定する告示があつた場合においては、主務大臣の監督の下に特別の清算人が、この政令の定めるところにより、当該告示に係るドイツ系法人が有する財産の清算を行うものとする。

【2】前項に規定するドイツ系法人は、同項の規定による清算の目的の範囲内においては、なお存続するものとみなす。

第16条の4|特別清算人の選任及び解任

主務大臣は、第16条の2第1項の規定による告示をした場合においては、遅滞なく、前条第1項の特別の清算人(以下「特別清算人」という。)を選任しなければならない。

【2】主務大臣は、必要があると認めるときは、特別清算人を解任することができる。

【3】主務大臣は、前2項の規定により特別清算人を選任し、又は解任したときは、これを告示する。

第16条の5|特別清算人の代表権

前条第1項の規定によりドイツ系法人について特別清算人が選任された場合においては、当該ドイツ系法人の代表権限は、当該特別清算人に属する。

第16条の6|特別清算人の職務及び権限

特別清算人の職務は、左の通りとする。

1 現務の結了

2 財産の管理及び処分(第11条第1項の規定により主務大臣が自ら管理し、処分する場合を除く。)

3 債権の取立及び債務の弁済

4 残余財産の処理

【2】特別清算人は、前項の職務を行うについて、一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。

【3】第6条第1項及び第3項の規定は、特別清算人がその職務上行う行為については、適用しない。

第16条の7|債務消滅行為等の禁止

特別清算人は、第16条の11第1項の規定による清算計画書の認可があつた後でなければ、ドイツ系法人の債務について、弁済その他の債務を消滅させる行為をしてはならない。但し、左に掲げる債務については、この限りでない。

1 清算に要する費用として主務大臣が承認したものに係る債務

2 国又は地方公共団体の公租公課その他主務省令で定めるこれに準ずる債務

3 少額の債務その他の債務で弁済をしても他の債権者を害する虞がないものとして主務大臣が承認したもの

【2】特別清算人は、第16条の11第1項の規定による清算計画書の認可があつた後でなければ、ドイツ系法人が有する財産(債務を除く。)を処分してはならない。但し、主務大臣の許可を受けた場合は、この限りでない。

第16条の8|債権者に対する催告

特別清算人は、その就職の日から1月内に、2回の公告をもつて、ドイツ系法人に対し債権を有する者に対して、一定の期間内にその有する債権の額及び原因その他の主務省令で定める事項を申し出るように催告しなければならない。但し、その期間は、最後の公告の日から1月を下ることができない。

【2】前項の公告には、債権者が当該公告において定めた債権申出の期間内に申出をしないときは、清算から除斥される旨を附記しなければならない。

【3】特別清算人は、知れている債権者には各別にその債権の申出を催告しなければならない。

【4】知れている債権者は、清算から除斥することができない。

【5】清算から除斥された債権者は、第16条の20において準用する民法第72条若しくは第688条第2項若しくは商法第425条又は有限会社法第73条の規定による引渡、分割又は分配がされていない残余財産(当該残余財産が株式会社、株式合資会社又は有限会社の残余財産である場合において、当該株式会社若しくは株式合資会社の一部の株主又は当該有限会社の一部の社員に対し残余財産の分配がされているときは、当該株式会社若しくは株式合資会社の他の株主又は当該有限会社の他の社員に対し当該一部の株主又は社員に対してした分割の割合と同一の割合をもつて分配するのに必要な財産を控除したものに限る。)に対してのみ弁済を請求することができる。

第16条の9|清算計画書の認可申請

特別清算人は、左に掲げる事項を記載した清算計画書を作製し、その就職の日から3月内に、主務大臣の認可を申請しなければならない。

1 債権者の氏名又は名称、債権額、債権の担保の有無及び弁済の順位、株主又は社員その他の出資者(以下「株主等」という。)の氏名又は名称及び持株数又は出資の価額並びに株主等に対する残余財産分配額

2 財産が第16条の8第1項に規定する債権申出の期間内に申出があつた債権及び知れている債権を弁済するのに足りないときは、各債権者が受けるべき金額

3 その他主務省令で定める事項

【2】前項の清算計画書には、ドイツ系法人が第16条の2第1項の規定による告示があつた日において有していた財産に関する財産目録及びその財産の内容を明らかにした明細書を添附しなければならない。

【3】前項の財産目録には、各財産について帳簿価額とともに時価を記載しなければならない。

第16条の10|清算計画書の公示及びこれに対する異議の申立

特別清算人は、前条第1項の規定により清算計画書の認可を申請したときは、遅滞なく、その旨を公告し、且つ、当該清算計画書及び同条第2項に規定するその添附書類をその事務所に備え置き、利害関係人の閲覧に供しなければならない。

【2】利害関係人は、前項の清算計画書又はその添附書類について異議があるときは、同項の規定による公告の日から2週間以内に、事由を具し、書面をもつて主務大臣にその旨を申し出ることができる。

第16条の11|清算計画書の認可

主務大臣は、第16条の9第1項の規定による申請があつた場合においては、当該申請に係る清算計画書を審査し、前条第2項の規定による異議の申出があつたときは、これを参しやくし、認可すべきものと認めたときは、同項の期間経過後、遅滞なく、これを認可しなければならない。この場合において、主務大臣は、当該清算計画書を変更して認可することができる。

【2】特別清算人は、前項の規定による清算計画書の認可があつた場合においては、その旨を公告しなければならない。

第16条の12|認可を受けた決定清算計画書の変更

主務大臣は、前条第1項の規定による認可をした後、やむを得ない事由がある場合においては、特別清算人の申請に基き、清算計画書の変更を認可することができる。この場合において、当該清算計画書に添附して既に主務大臣に提出した財産目録及びその財産の明細書の変更をも要するときは、その変更後の財産目録及びその財産の内容を明らかにした明細書を主務大臣に提出しなければならない。

【2】第16条の10の規定は、前項に規定する申請があつた場合に、前条第1項の規定は、前項の規定による認可をする場合に、前条第2項の規定は、前項の規定による認可があつた場合について準用する。この場合において、第16条の10中「当該清算計画書及び同条第2項に規定するその添附書類」又は「前項の清算計画書又はその添附書類」とあるのは「当該変更後の清算計画書(第16条の12第1項後段の規定により変更後の財産目録及びその財産の内容を明らかにした明細書を提出したときは、これらの書類を含む。)」と読み替えるものとする。

(決定清算計画書の公示)第16条の13 特別清算人は、第16条の11第1項の規定による認可を受けた清算計画書(前条第1項の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後の清算計画書。以下「決定清算計画書」という。)をその事務所に備え置き、利害関係人の閲覧に供しなければならない。

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