公害健康被害の補償等に関する法律の全文・条文

「公害健康被害の補償等に関する法律」の全文・条文を、わかりやすく、スマホで見やすい形でまとめていきます。

目次

スポンサーリンク

公害健康被害の補償等に関する法律の全文・条文まとめ

公害健康被害の補償等に関する法律

スポンサーリンク

第1章|総則

第1条|目的

この法律は、事業活動その他の人の活動に伴つて生ずる相当範囲にわたる著しい大気の汚染又は水質の汚濁(水底の底質が悪化することを含む。以下同じ。)の影響による健康被害に係る損害を填てん補するための補償並びに被害者の福祉に必要な事業及び大気の汚染の影響による健康被害を予防するために必要な事業を行うことにより、健康被害に係る被害者等の迅速かつ公正な保護及び健康の確保を図ることを目的とする。

第2条|地域及び疾病の指定

この法律において「第1種地域」とは、事業活動その他の人の活動に伴つて相当範囲にわたる著しい大気の汚染が生じ、その影響による疾病(次項に規定する疾病を除く。)が多発している地域として政令で定める地域をいう。

【2】この法律において「第2種地域」とは、事業活動その他の人の活動に伴つて相当範囲にわたる著しい大気の汚染又は水質の汚濁が生じ、その影響により、当該大気の汚染又は水質の汚濁の原因である物質との関係が一般的に明らかであり、かつ、当該物質によらなければかかることがない疾病が多発している地域として政令で定める地域をいう。

【3】前2項の政令においては、あわせて前2項の疾病を定めなければならない。

【4】環境大臣は、前3項の規定に基づく政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、中央環境審議会並びに関係都道府県知事及び関係市町村長の意見を聴かなければならない。

スポンサーリンク

第2章|補償給付

第1節|通則

第3条|補償給付の種類等

第1条に規定する健康被害に対する補償のため支給されるこの法律による給付(以下「補償給付」という。)は、次のとおりとする。

1 療養の給付及び療養費

2 障害補償費

3 遺族補償費

4 遺族補償一時金

5 児童補償手当

6 療養手当

7 葬祭料

【2】前項第2号、第3号及び第5号に掲げる補償給付は、月を単位として支給するものとし、その支払は、定期的に行なう。

第4条|認定等

第1種地域の全部又は一部を管轄する都道府県知事は、当該第1種地域につき第2条第3項の規定により定められた疾病にかかつていると認められる者で次の各号の1に該当するものの申請に基づき、当該疾病が当該第1種地域における大気の汚染の影響によるものである旨の認定を行なう。この場合においては、当該疾病にかかつていると認められるかどうかについては、公害健康被害認定審査会の意見をきかなければならない。

1 申請の当時当該第1種地域の区域内に住所を有しており、かつ、申請の時まで引き続き当該第1種地域の区域内に住所を有した期間(当該第1種地域につき第2条第3項の規定により定められた疾病と同一の疾病が同項の規定により定められた他の第1種地域の区域内に住所を有した期間を含む。以下この項において同じ。)が疾病の種類に応じて政令で定める期間以上であり、又は申請の時まで引き続く疾病の種類に応じて政令で定める期間内において当該第1種地域の区域内に住所を有した期間が疾病の種類に応じて政令で定める期間以上である者

2 申請の当時1日のうち政令で定める時間(以下この条において「指定時間」という。)以上の時間を当該第1種地域の区域内で過ごすことが常態であり、かつ、申請の時まで引き続き1日のうち指定時間以上の時間を当該第1種地域の区域内で過ごすことが常態であつた期間(1日のうち指定時間以上の時間を当該第1種地域につき第2条第3項の規定により定められた疾病と同一の疾病が同項の規定により定められた他の第1種地域の区域内で過ごすことが常態であつた期間を含む。以下この項において同じ。)が疾病の種類に応じて政令で定める期間以上であり、又は申請の時まで引き続く疾病の種類に応じて政令で定める期間内において1日のうち指定時間以上の時間を当該第1種地域の区域内で過ごすことが常態であつた期間が疾病の種類に応じて政令で定める期間以上である者

3 前2号に該当する者を除き、申請の当時、当該第1種地域の区域内に住所を有しており、又は指定時間以上の時間を当該第1種地域の区域内で過ごすことが常態であり、かつ、当該第1種地域の区域内に住所を有した期間と指定時間以上の時間を当該第1種地域の区域内で過ごすことが常態であつた期間とが、政令で定めるところにより、疾病の種類に応じて算定した期間以上である者

【2】第2種地域の全部又は一部を管轄する都道府県知事は、当該第2種地域につき第2条第3項の規定により定められた疾病にかかつていると認められる者の申請に基づき、当該疾病が当該第2種地域に係る大気の汚染又は水質の汚濁の影響によるものである旨の認定を行なう。前項後段の規定は、この場合について準用する。

【3】第1種地域又は第2種地域の全部又は一部が政令で定める市(特別区を含む。以下同じ。)の区域内にある場合には、その区域については、第1項又は前項の規定による都道府県知事の権限は、当該市の長が行なう。

【4】都道府県知事(前項の政令で定める市にあつては、当該市の長とする。第45条から第48条まで及び第143条を除き、以下同じ。)は、第1項又は第2項の認定(第6項、第13条第2項、第49条第1項及び第2項、第52条第1項、第62条第1項並びに第119条第5項を除き、以下本則において単に「認定」という。)を行なつたときは、当該認定を受けた者(第6条の規定による申請に基づいて認定を受けた者を除き、以下「被認定者」という。)に対し、公害医療手帳を交付する。

【5】認定は、その申請のあつた日にさかのぼつてその効力を生ずる。

【6】第1種地域に係る被認定者は、同一の疾病については、重ねて第1項の認定を受けることができない。ただし、同一の疾病が第2条第3項の規定により定められた他の都道府県知事の管轄に属する第1種地域の区域内に住所を移し、又は1日のうち指定時間以上の時間をその区域内で過ごすことが常態となつた場合において、当該他の都道府県知事に対しその旨の届出をしたときは、当該疾病について現に受けている第1項の認定は、当該他の都道府県知事がした同項の認定とみなす。

第5条

認定の申請をした者が認定を受けないで死亡した場合において、その死亡した者が前条第1項又は第2項の規定により認定を受けることができる者であるときは、都道府県知事は、その死亡した者の第30条第1項に規定する遺族若しくは第35条第1項各号に掲げる者又はその死亡した者について葬祭を行なう者の申請に基づき、その死亡した者が認定を受けることができる者であつた旨の決定を行なう。

【2】前項の申請は、同項に規定する死亡した者の死亡の日から6月以内に限り、することができる。

【3】第1項の決定があつたときは、同項に規定する死亡した者は、認定を受けたものとみなす。

第6条

第2条第3項の規定により定められた疾病(以下「指定疾病」という。)にかかつていると認められる者が当該指定疾病に関し認定の申請をしないで死亡した場合においては、第4条第1項中「かかつている」とあるのは「かかつていた」と、「ものの申請」とあるのは「ものの第30条第1項に規定する遺族若しくは第35条第1項各号に掲げる者又はその死亡した者について葬祭を行なう者の申請」と、同項各号中「申請」とあるのは「死亡」と、同条第2項中「かかつている」とあるのは「かかつていた」と、「者の申請」とあるのは「者の第30条第1項に規定する遺族若しくは第35条第1項各号に掲げる者又はその死亡した者について葬祭を行なう者の申請」と読み替えて、これらの規定を適用する。この場合において、これらの規定による認定の申請は、当該第1種地域又は第2種地域の指定の日から1年以内でその死亡の日から6月以内に限り、することができる。

第7条|認定の有効期間

認定は、指定疾病の種類に応じて政令で定める期間内に限り、その効力を有する。ただし、政令で定める指定疾病に係る認定については、この限りでない。

【2】都道府県知事は、認定にあたり、有効期間が定められた指定疾病に係る被認定者の当該指定疾病が有効期間の満了前になおる見込みが少ないと認めるときは、公害健康被害認定審査会の意見をきいて、前項の規定にかかわらず、別に当該認定の有効期間を定めることができる。

第8条|認定の更新

前条第1項又は第2項の規定により有効期間が定められた被認定者の当該認定に係る指定疾病が有効期間の満了前になおる見込みがないときは、当該被認定者は、都道府県知事に対し、認定の更新を申請することができる。

【2】都道府県知事は、前項の規定による申請があつた場合において、公害健康被害認定審査会の意見をきき当該指定疾病が有効期間の満了後においても継続すると認めるときは、当該指定疾病に係る認定を更新する。

【3】前条の規定は、前項の規定により更新される認定について準用する。

第8条の2 前条第1項の規定による申請をすることができる者が、災害その他やむを得ない理由により当該申請に係る認定の有効期間の満了前に当該申請をすることができなかつたときは、その者は、その理由のやんだ日から2月以内に限り、当該認定の更新を申請することができる。

【2】都道府県知事は、前項の規定による申請があつた場合において、公害健康被害認定審査会の意見を聴き当該申請に係る指定疾病がその後においても継続すると認めるときは、当該申請に係る認定を更新する。この場合において、更新された認定は、前項に規定する有効期間の満了日の翌日にさかのぼつてその効力を生ずる。

【3】第7条の規定は、前項の規定により更新される認定について準用する。この場合において、同条第1項中「政令で定める期間内」とあるのは、「第8条の2第1項に規定する有効期間の満了日の翌日から政令で定める期間内」と読み替えるものとする。

第9条|認定の取消し

都道府県知事は、公害健康被害認定審査会の意見をききその認定に係る者の指定疾病がなおつたと認めるときは、認定を取り消すものとする。

第10条|補償給付の請求

補償給付の請求は、認定の申請がされた後は、認定前であつても、することができる。

【2】補償給付を支給する旨の処分は、その請求のあつた日にさかのぼつてその効力を生ずる。

第11条|支給期間及び支払期月

定期的に行なう補償給付の支給は、その請求があつた日の属する月の翌月から始め、支給すべき事由が消滅した日の属する月で終わる。

【2】定期的に行なう補償給付は、毎年2月、4月、6月、8月、10月及び12月の6期に、それぞれの前月及び前前月の分を支払う。ただし、前支払期月に支払うべきであつた補償給付又は支給すべき事由が消滅した場合におけるその期の補償給付は、その支払期月でない月であつても、支払うものとする。

第12条|未支給の補償給付

補償給付を受けることができる者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき補償給付でまだその者に支給していなかつたものがあるときは、その者の配偶者(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。以下この章|において同じ。)、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であつて、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その支給を請求することができる。

【2】未支給の補償給付を受けることができる者の順位は、前項に規定する順序による。

【3】未支給の補償給付を受けることができる同順位者が2人以上あるときは、その1人がした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。

第13条|補償給付の免責等

補償給付を受けることができる者に対し、同一の事由について、損害の填てん補がされた場合(次条第2項に規定する場合に該当する場合を除く。)においては、都道府県知事は、その価額の限度で補償給付を支給する義務を免れる。

【2】前項の規定により都道府県知事がその支給の義務を免れることとなつた補償給付が第4条第1項の認定に係るものであるときは、独立行政法人環境再生保全機構(以下「機構」という。)は、政令で定めるところにより、当該補償給付の支給の原因となつた行為に基づく損害を填てん補した第52条第1項に規定するばい煙発生施設等設置者の請求に基づき、その者に対し、その免れることとなつた補償給付の価額に相当する金額の全部又は一部を支払うことができる。

第14条|他の法律による給付等との調整

補償給付の支給がされた場合においては、政令で定める法令の規定により同一の事由について当該補償給付に相当する給付等を支給すべき者は、その支給された補償給付の価額の限度で当該給付等を支給する義務を免れる。

【2】前項の政令で定める法令の規定により同一の事由について補償給付に相当する給付等の支給がされた場合においては、都道府県知事は、政令で定めるところにより、その価額の限度で補償給付を支給する義務を免れる。この場合において、当該給付等を支給した者は、当該都道府県知事が補償給付を支給する義務を免れた価額の限度で、当該都道府県知事に対し、当該給付等の価額に相当する金額を求償することができる。

第15条|不正利得の徴収

偽りその他不正の手段により補償給付の支給を受けた者があるときは、都道府県知事は、国税徴収の例により、その者からその補償給付の支給に要した費用に相当する金額の全部又は一部を徴収することができる。

【2】前項の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。

第16条|受給権の保護

補償給付の支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押えることができない。

第17条|公課の禁止

租税その他の公課は、補償給付として支給を受けた金品を標準として、課することができない。

第18条|環境省令への委任

この章|に定めるもののほか、認定の申請その他の補償給付に関する手続に関し必要な事項は、環境省令で定める。

第2節|療養の給付及び療養費

第19条|療養の給付

都道府県知事は、その認定に係る被認定者の指定疾病について、次に掲げる療養の給付を行なう。

1 診察

2 薬剤又は治療材料の支給

3 医学的処置、手術及びその他の治療

4 居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護

5 病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護

6 移送

【2】被認定者が前項第1号から第5号までに掲げる療養の給付を受けようとするときは、自己の選定する次条に規定する公害医療機関に公害医療手帳を提示して、当該機関から受けるものとする。

第20条|公害医療機関

療養の給付を取り扱う者(以下「公害医療機関」という。)は、次に掲げるもの(都道府県知事に対し公害医療機関とならない旨を申し出たものを除く。)とする。

1 健康保険法(大正11年法律第70号)第63条第3項第1号に規定する保険医療機関及び保険薬局

2 生活保護法(昭和25年法律第144号)第50条第1項に規定する指定医療機関

3 前2号に掲げるもののほか、病院若しくは診療所(これらに準ずるものを含む。)又は薬局であつて環境省令で定めるもの

第21条|公害医療機関の義務

公害医療機関は、環境大臣の定めるところにより、療養の給付を担当しなければならない。

【2】公害医療機関は、被認定者の指定疾病についての療養の給付に関し、環境大臣又は都道府県知事の行なう指導に従わなければならない。

第22条|診療方針及び診療報酬

公害医療機関の診療方針及び診療報酬は、環境大臣が中央環境審議会の意見を聴いて定めるところによる。

第23条|診療報酬の審査及び支払

公害医療機関から診療報酬の請求があつたときは、都道府県又は第4条第3項の政令で定める市は、当該請求に係る診療内容及び診療報酬を審査して、診療報酬の額を決定し、これを支払うものとする。

【2】都道府県又は第4条第3項の政令で定める市は、前項の規定による審査又は支払に関する事務を政令で定める者に委託することができる。

【3】第1項の規定による審査をした者は、その職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。

第24条|療養費の支給

都道府県知事は、療養の給付を行なうことが困難であると認めるとき、又は被認定者が緊急その他やむを得ない理由により公害医療機関以外の病院、診療所若しくは薬局その他の者から診療、薬剤の支給若しくは手当を受けた場合において、その必要があると認めるときは、当該被認定者の請求に基づき、療養の給付に代えて、療養費を支給する。

【2】都道府県知事は、被認定者が公害医療手帳を提示しないで公害医療機関から診療又は薬剤の支給を受けた場合において、公害医療手帳を提示しなかつたことが緊急その他やむを得ない理由によるものと認めるときは、当該被認定者の請求に基づき、療養の給付に代えて、療養費を支給する。

【3】前2項の療養費の額は、第22条の規定に基づき定められた診療報酬の例により算定する。ただし、現に要した費用の額をこえることができない。

【4】療養費の支給の請求は、その請求をすることができる時から2年を経過したときは、することができない。

第3節|障害補償費

第25条|障害補償費の支給

都道府県知事は、その認定に係る被認定者(政令で定める年齢に達しない者を除く。)の指定疾病による障害の程度が政令で定める障害の程度に該当するものであるときは、当該被認定者の請求に基づき、公害健康被害認定審査会の意見をきいて、その障害の程度に応じた障害補償費を支給する。

【2】環境大臣は、前項の障害の程度を定める政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、中央環境審議会の意見を聴かなければならない。

第26条|障害補償費の額

障害補償費の額は、被認定者の障害補償標準給付基礎月額に相当する額にその者の障害の程度に応じた政令で定める率を乗じて得た額(指定疾病による障害の程度が前条第1項の政令で定める障害の程度のうち最も重度である障害の程度に該当するものである場合にあつては、その額と政令で定める介護加算額とを合算した額)とする。

【2】障害補償標準給付基礎月額は、労働者の賃金水準その他の事情を考慮して、政令で定めるところにより、環境大臣が、中央環境審議会の意見を聴いて定める。

第27条|併給の調整

2以上の指定疾病に係る2以上の障害補償費を受けることができる1の被認定者に支給する当該2以上の障害補償費の額を合算した額が、当該被認定者の障害補償標準給付基礎月額(1又は2以上の指定疾病につき前条第1項の規定により介護加算額が合算された障害補償費を受けることができる者にあつては、障害補償標準給付基礎月額と同項の政令で定める介護加算額とを合算した額)をこえるときは、政令で定めるところにより、そのこえる部分に相当する額の障害補償費は、支給しない。

第28条|障害補償費の額の改定等

障害補償費の支給を受けている者は、当該指定疾病による障害の程度につき、指定疾病の種類に応じて政令で定める期間ごとに、都道府県知事の診査を受けなければならない。都道府県知事が、障害補償費の支給に関し特に必要があると認めて診査を受けるべき旨を命じたときも、同様とする。

【2】都道府県知事は、前項の診査の結果、その者の指定疾病による障害の程度が従前の障害の程度と異なると認める場合においては、公害健康被害認定審査会の意見をきいて、新たな障害の程度が第25条第1項の政令で定める他の障害の程度に該当するときは新たに該当するに至つた同項の政令で定める障害の程度に応じて障害補償費の額を改定し、新たな障害の程度が同項の政令で定める障害の程度に該当しないときは障害補償費の支給を打ち切るものとする。

【3】障害補償費の支給を受けている者は、都道府県知事に対し、当該指定疾病による障害の程度が増進したことを理由として、障害補償費の額の改定を請求することができる。

【4】前項の規定による請求があつた場合においては、都道府県知事は、その者の指定疾病による障害の程度を診査しなければならない。第2項の規定は、この場合について準用する。

【5】障害補償費の額の算定の基礎となる障害補償標準給付基礎月額に変更があつたときは、障害補償費の額は、改定されるものとする。

【6】第2項(第4項において準用する場合を含む。)又は前項の規定により障害補償費の額が改定されたときは、改定後の額による障害補償費の支給は、改定された日の属する月の翌月から始めるものとする。

【7】障害補償費の支給を受けている者が、正当な理由がなく第1項の診査を受けなかつたときは、都道府県知事は、障害補償費の支給を一時差し止めることができる。

第4節|遺族補償費及び遺族補償一時金

第29条|遺族補償費の支給

都道府県知事は、その認定に係る被認定者が当該認定に係る指定疾病に起因して死亡したときは、死亡した被認定者の遺族の請求に基づき、公害健康被害認定審査会の意見をきいて、遺族補償費を支給する。

【2】指定疾病にかかつている者が認定を申請しないで当該指定疾病に起因して死亡し、第6条の規定による申請に基づいて認定がされた場合において、その遺族の請求があつたときも、前項と同様とする。

【3】遺族補償費の支給は、政令で定める期間を限度として行なう。

【4】被認定者又は第6条の規定による申請に基づいて行なわれた認定に係る死亡者(以下「認定死亡者」という。)が2以上の指定疾病に起因して死亡したときは、当該指定疾病に係る認定を行なつた1の都道府県知事に対してのみ、遺族補償費を請求することができる。

【5】2以上の指定疾病に起因して死亡した者に係る遺族補償費の支給に要する費用の支弁の方法は、政令で定める。

第30条|遺族補償費を受けることができる遺族の範囲及び順位

遺族補償費を受けることができる遺族は、被認定者又は認定死亡者の配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹であつて、被認定者又は認定死亡者の死亡の当時その者によつて生計を維持していたもの(死亡の当時その者によつて生計を維持していたものがないときは、認定の申請の当時その者によつて生計を維持していたもの)とする。ただし、妻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。)以外の者にあつては、被認定者又は認定死亡者の死亡の時に次に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。

1 夫(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。)、父母又は祖父母については、60歳以上であること。

2 子、孫又は兄弟姉妹については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあること又は60歳以上であること。

【2】被認定者又は認定死亡者の死亡の時に胎児であつた子が出生したときは、前項の規定の適用については、将来に向かつて、その子は、被認定者又は認定死亡者の死亡の当時その者によつて生計を維持していた子とみなす。

【3】遺族補償費を受けることができる遺族の順位は、配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹の順序とする。

第31条|遺族補償費の額

遺族補償費の額は、当該死亡した被認定者又は認定死亡者の遺族補償標準給付基礎月額に相当する額とする。

【2】遺族補償標準給付基礎月額は、労働者の賃金水準、被認定者又は認定死亡者が死亡しなかつたとすれば通常支出すると見込まれる経費その他の事情を考慮して、政令で定めるところにより、環境大臣が、中央環境審議会の意見を聴いて定める。

【3】遺族補償費を受けることができる同順位の遺族が2人以上ある場合における各人の遺族補償費の額は、第1項の額をその人数で除して得た額とする。

第32条|遺族補償費の額の改定

遺族補償費を受けることができる同順位の遺族の数に増減を生じたときは、遺族補償費の額を改定する。

【2】第28条第5項及び第6項の規定は遺族補償標準給付基礎月額に変更があつた場合について、同項の規定は前項の規定により遺族補償費の額が改定された場合について準用する。

第33条|遺族補償費が支給されない場合

遺族補償費を受けることができる者が次の各号の1に該当するに至つたときは、その者に対する遺族補償費は、支給しない。

1 死亡したとき。

2 婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)をしたとき。

3 直系血族又は直系姻族以外の者の養子(届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。)となつたとき。

4 離縁によつて、死亡した被認定者又は認定死亡者との親族関係が終了したとき。

5 子、孫又は兄弟姉妹にあつては、18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき。

第34条|後順位者からの遺族補償費の請求

遺族補償費を受けることができる先順位者がその請求をしないで死亡した場合においては、次順位者が遺族補償費を請求することができる。前条の規定により遺族補償費が支給されないこととなつた場合において、同順位者がなくて後順位者があるときも、同様とする。

第35条|遺族補償一時金の支給

都道府県知事は、その認定に係る被認定者が当該認定に係る指定疾病に起因して死亡した場合において、その死亡の時に遺族補償費を受けることができる遺族がないときは、次に掲げる者の請求に基づき、公害健康被害認定審査会の意見をきいて、遺族補償一時金を支給する。

1 配偶者

2 被認定者の死亡の当時その者によつて生計を維持していた子、父母、孫及び祖父母

3 被認定者の認定の申請の当時その者によつて生計を維持していた子、父母、孫及び祖父母

4 前2号に該当しない子、父母、孫及び祖父母並びに兄弟姉妹

【2】第29条第2項、第4項及び第5項の規定は、遺族補償一時金の支給について準用する。

【3】遺族補償費を受けていた者が、第33条各号の1に該当することにより遺族補償費を支給されないこととなつた場合において、他に遺族補償費を受けることができる遺族がなく、かつ、被認定者又は認定死亡者の死亡により支給された遺族補償費の額の合計額がその死亡した者について次条第1項の規定により算定した額に満たないときは、第1項各号に掲げる者の請求に基づき、遺族補償一時金を支給する。

【4】遺族補償一時金を受けることができる者の順位は、第1項各号の順序により、同項第2号から第4号までに掲げる者のうちにあつては、それぞれ当該各号に掲げる順序による。

第36条|遺族補償一時金の額

前条第1項の規定により支給する遺族補償一時金の額は、当該死亡した被認定者又は認定死亡者の遺族補償標準給付基礎月額に相当する額に政令で定める月数を乗じて得た額に相当する額とする。

【2】前条第3項の規定により支給する遺族補償一時金の額は、当該死亡した被認定者又は認定死亡者について前項の規定により算定した額から当該被認定者又は認定死亡者の死亡により支給された遺族補償費の額の合計額を控除した額に相当する額とする。

【3】第31条第3項の規定は、前2項の遺族補償一時金の額について準用する。

第37条|遺族補償費等の請求の期限

遺族補償費又は遺族補償一時金の支給の請求は、被認定者又は認定死亡者が死亡した時(第34条後段の規定による請求により支給する遺族補償費及び第35条第3項の規定により支給する遺族補償一時金にあつては、従前の遺族補償費を受けることができる者が第33条各号の1に該当するに至つた時)から2年を経過したときは、することができない。

第38条|遺族補償費等の支給の制限

遺族補償費又は遺族補償一時金は、被認定者又は認定死亡者を故意に死亡させた者には、支給しない。被認定者又は認定死亡者の死亡前に、その者の死亡によつて遺族補償費又は遺族補償一時金を受けることができる先順位又は同順位となるべき者を故意に死亡させた者についても、同様とする。

【2】遺族補償費は、遺族補償費を受けることができる先順位又は同順位の者を故意に死亡させた者には、以後支給しない。

第5節|児童補償手当、療養手当及び葬祭料

タイトルとURLをコピーしました