景観法の全文・条文

「景観法」の全文・条文を、わかりやすく、スマホで見やすい形でまとめていきます。

スポンサーリンク

景観法の全文・条文まとめ

景観法

スポンサーリンク

第1章|総則

第1条|目的

この法律は、我が国の都市、農山漁村等における良好な景観の形成を促進するため、景観計画の策定その他の施策を総合的に講ずることにより、美しく風格のある国土の形成、潤いのある豊かな生活環境の創造及び個性的で活力ある地域社会の実現を図り、もって国民生活の向上並びに国民経済及び地域社会の健全な発展に寄与することを目的とする。

第2条|基本理念

良好な景観は、美しく風格のある国土の形成と潤いのある豊かな生活環境の創造に不可欠なものであることにかんがみ、国民共通の資産として、現在及び将来の国民がその恵沢を享受できるよう、その整備及び保全が図られなければならない。

【2】良好な景観は、地域の自然、歴史、文化等と人々の生活、経済活動等との調和により形成されるものであることにかんがみ、適正な制限の下にこれらが調和した土地利用がなされること等を通じて、その整備及び保全が図られなければならない。

【3】良好な景観は、地域の固有の特性と密接に関連するものであることにかんがみ、地域住民の意向を踏まえ、それぞれの地域の個性及び特色の伸長に資するよう、その多様な形成が図られなければならない。

【4】良好な景観は、観光その他の地域間の交流の促進に大きな役割を担うものであることにかんがみ、地域の活性化に資するよう、地方公共団体、事業者及び住民により、その形成に向けて1体的な取組がなされなければならない。

【5】良好な景観の形成は、現にある良好な景観を保全することのみならず、新たに良好な景観を創出することを含むものであることを旨として、行われなければならない。

第3条|国の責務

国は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、良好な景観の形成に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。

【2】国は、良好な景観の形成に関する啓発及び知識の普及等を通じて、基本理念に対する国民の理解を深めるよう努めなければならない。

第4条|地方公共団体の責務

地方公共団体は、基本理念にのっとり、良好な景観の形成の促進に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、その区域の自然的社会的諸条件に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。

第5条|事業者の責務

事業者は、基本理念にのっとり、土地の利用等の事業活動に関し、良好な景観の形成に自ら努めるとともに、国又は地方公共団体が実施する良好な景観の形成に関する施策に協力しなければならない。

第6条|住民の責務

住民は、基本理念にのっとり、良好な景観の形成に関する理解を深め、良好な景観の形成に積極的な役割を果たすよう努めるとともに、国又は地方公共団体が実施する良好な景観の形成に関する施策に協力しなければならない。

第7条|定義

この法律において「景観行政団体」とは、地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市(以下この項及び第98条第1項において「指定都市」という。)の区域にあっては指定都市、同法第252条の22第1項の中核市(以下この項及び第98条第1項において「中核市」という。)の区域にあっては中核市、その他の区域にあっては都道府県をいう。ただし、指定都市及び中核市以外の市町村であって、第98条第1項の規定により第2章|第1節から第4節まで、第4章|及び第5章|の規定に基づく事務(同条において「景観行政事務」という。)を処理する市町村の区域にあっては、当該市町村をいう。

【2】この法律において「建築物」とは、建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定する建築物をいう。

【3】この法律において「屋外広告物」とは、屋外広告物法(昭和24年法律第189号)第2条第1項に規定する屋外広告物をいう。

【4】この法律において「公共施設」とは、道路、河川、公園、広場、海岸、港湾、漁港その他政令で定める公共の用に供する施設をいう。

【5】この法律において「国立公園」とは自然公園法(昭和32年法律第161号)第2条第2号に規定する国立公園を、「国定公園」とは同条第3号に規定する国定公園をいう。

【6】この法律において「都市計画区域」とは都市計画法(昭和43年法律第100号)第4条第2項に規定する都市計画区域を、「準都市計画区域」とは同項に規定する準都市計画区域をいう。

スポンサーリンク

第2章|景観計画及びこれに基づく措置

第1節|景観計画の策定等

第8条|景観計画

景観行政団体は、都市、農山漁村その他市街地又は集落を形成している地域及びこれと1体となって景観を形成している地域における次の各号のいずれかに該当する土地(水面を含む。以下この項、第11条及び第14条第2項において同じ。)の区域について、良好な景観の形成に関する計画(以下「景観計画」という。)を定めることができる。

1 現にある良好な景観を保全する必要があると認められる土地の区域

2 地域の自然、歴史、文化等からみて、地域の特性にふさわしい良好な景観を形成する必要があると認められる土地の区域

3 地域間の交流の拠点となる土地の区域であって、当該交流の促進に資する良好な景観を形成する必要があると認められるもの

4 住宅市街地の開発その他建築物若しくはその敷地の整備に関する事業が行われ、又は行われた土地の区域であって、新たに良好な景観を創出する必要があると認められるもの

5 地域の土地利用の動向等からみて、不良な景観が形成されるおそれがあると認められる土地の区域

【2】景観計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

1 景観計画の区域(以下「景観計画区域」という。)

2 良好な景観の形成のための行為の制限に関する事項

3 第19条第1項の景観重要建造物又は第28条第1項の景観重要樹木の指定の方針(当該景観計画区域内にこれらの指定の対象となる建造物又は樹木がある場合に限る。)

4 次に掲げる事項のうち、良好な景観の形成のために必要なもの

イ 屋外広告物の表示及び屋外広告物を掲出する物件の設置に関する行為の制限に関する事項

ロ 当該景観計画区域内の道路法(昭和27年法律第180号)による道路、河川法(昭和39年法律第167号)による河川、都市公園法(昭和31年法律第79号)による都市公園、津波防災地域づくりに関する法律(平成23年法律第123号)による津波防護施設、海岸保全区域等(海岸法(昭和31年法律第101号)第2条第3項に規定する海岸保全区域等をいう。以下同じ。)に係る海岸、港湾法(昭和25年法律第218号)による港湾、漁港漁場整備法(昭和25年法律第137号)による漁港、自然公園法による公園事業(国又は同法第10条第2項に規定する公共団体が執行するものに限る。)に係る施設その他政令で定める公共施設(以下「特定公共施設」と総称する。)であって、良好な景観の形成に重要なもの(以下「景観重要公共施設」という。)の整備に関する事項

ハ 景観重要公共施設に関する次に掲げる基準であって、良好な景観の形成に必要なもの

(1) 道路法第32条第1項又は第3項の許可の基準

(2) 河川法第24条、第25条、第26条第1項又は第27条第1項(これらの規定を同法第100条第1項において準用する場合を含む。)の許可の基準

(3) 都市公園法第5条第1項又は第6条第1項若しくは第3項の許可の基準

(4) 津波防災地域づくりに関する法律第22条第1項又は第23条第1項の許可の基準

(5) 海岸法第7条第1項、第8条第1項、第37条の4又は第37条の5の許可の基準

(6) 港湾法第37条第1項の許可の基準

(7) 漁港漁場整備法第39条第1項の許可の基準

ニ 第55条第1項の景観農業振興地域整備計画の策定に関する基本的な事項

ホ 自然公園法第20条第3項、第21条第3項又は第22条第3項の許可(政令で定める行為に係るものに限る。)の基準であって、良好な景観の形成に必要なもの(当該景観計画区域に国立公園又は国定公園の区域が含まれる場合に限る。)

【3】前項各号に掲げるもののほか、景観計画においては、景観計画区域における良好な景観の形成に関する方針を定めるよう努めるものとする。

【4】第2項第2号の行為の制限に関する事項には、政令で定める基準に従い、次に掲げるものを定めなければならない。

1 第16条第1項第4号の条例で同項の届出を要する行為を定める必要があるときは、当該条例で定めるべき行為

2 次に掲げる制限であって、第16条第3項若しくは第6項又は第17条第1項の規定による規制又は措置の基準として必要なもの

イ 建築物又は工作物(建築物を除く。以下同じ。)の形態又は色彩その他の意匠(以下「形態意匠」という。)の制限

ロ 建築物又は工作物の高さの最高限度又は最低限度

ハ 壁面の位置の制限又は建築物の敷地面積の最低限度

ニ その他第16条第1項の届出を要する行為ごとの良好な景観の形成のための制限

【5】景観計画は、国土形成計画、首都圏整備計画、近畿圏整備計画、中部圏開発整備計画、北海道総合開発計画、沖縄振興計画その他の国土計画又は地方計画に関する法律に基づく計画及び道路、河川、鉄道、港湾、空港等の施設に関する国の計画との調和が保たれるものでなければならない。

【6】景観計画は、環境基本法(平成5年法律第91号)第15条第1項に規定する環境基本計画(当該景観計画区域について公害防止計画が定められているときは、当該公害防止計画を含む。)との調和が保たれるものでなければならない。

【7】都市計画区域について定める景観計画は、都市計画法第6条の2第1項の都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に適合するものでなければならない。

【8】市町村である景観行政団体が定める景観計画は、議会の議決を経て定められた当該市町村の建設に関する基本構想に即するとともに、都市計画区域又は準都市計画区域について定めるものにあっては、都市計画法第18条の2第1項の市町村の都市計画に関する基本的な方針に適合するものでなければならない。

【9】景観計画に定める第2項第4号ロ及びハに掲げる事項は、景観重要公共施設の種類に応じて、政令で定める公共施設の整備又は管理に関する方針又は計画に適合するものでなければならない。

【10】第2項第4号ニに掲げる事項を定める景観計画は、同項第1号及び第4号ニに掲げる事項並びに第3項に規定する事項については、農業振興地域の整備に関する法律(昭和44年法律第58号)第4条第1項の農業振興地域整備基本方針に適合するとともに、市町村である景観行政団体が定めるものにあっては、農業振興地域整備計画(同法第8条第1項の規定により定められた農業振興地域整備計画をいう。以下同じ。)に適合するものでなければならない。

【11】景観計画に定める第2項第4号ホに掲げる事項は、自然公園法第2条第5号に規定する公園計画に適合するものでなければならない。

第9条|策定の手続

景観行政団体は、景観計画を定めようとするときは、あらかじめ、公聴会の開催等住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。

【2】景観行政団体は、景観計画を定めようとするときは、都市計画区域又は準都市計画区域に係る部分について、あらかじめ、都道府県都市計画審議会(市町村である景観行政団体に市町村都市計画審議会が置かれているときは、当該市町村都市計画審議会)の意見を聴かなければならない。

【3】都道府県である景観行政団体は、景観計画を定めようとするときは、あらかじめ、関係市町村の意見を聴かなければならない。

【4】景観行政団体は、景観計画に前条第2項第4号ロ又はハに掲げる事項を定めようとするときは、あらかじめ、当該事項について、国土交通省令・農林水産省令・環境省令で定めるところにより、当該景観重要公共施設の管理者(景観行政団体であるものを除く。)に協議し、その同意を得なければならない。

【5】景観行政団体は、景観計画に前条第2項第4号ホに掲げる事項を定めようとするときは、あらかじめ、当該事項について、国立公園等管理者(国立公園にあっては環境大臣、国定公園にあっては都道府県知事をいう。以下同じ。)に協議し、その同意を得なければならない。

【6】景観行政団体は、景観計画を定めたときは、その旨を告示し、国土交通省令・農林水産省令・環境省令で定めるところにより、これを当該景観行政団体の事務所において公衆の縦覧に供しなければならない。

【7】前各項の規定は、景観行政団体が、景観計画を定める手続に関する事項(前各項の規定に反しないものに限る。)について、条例で必要な規定を定めることを妨げるものではない。

【8】前各項の規定は、景観計画の変更について準用する。

第10条|特定公共施設の管理者による要請

特定公共施設の管理者は、景観計画を策定し、又は策定しようとする景観行政団体に対し、当該景観計画に係る景観計画区域(景観計画を策定しようとする景観行政団体に対しては、当該景観行政団体が策定しようとする景観計画に係る景観計画区域となるべき区域)内の当該管理者の管理に係る特定公共施設について、これを景観重要公共施設として当該景観計画に第8条第2項第4号ロ又はハに掲げる事項を定めるべきことを要請することができる。この場合においては、当該要請に係る景観計画の部分の素案を添えなければならない。

【2】景観計画に定められた景観重要公共施設の管理者は、景観行政団体に対し、当該景観計画について、第8条第2項第4号ロ又はハに掲げる事項の追加又は変更を要請することができる。前項後段の規定は、この場合について準用する。

【3】景観行政団体は、前2項の要請があった場合には、これを尊重しなければならない。

第11条|住民等による提案

第8条第1項に規定する土地の区域のうち、1体として良好な景観を形成すべき土地の区域としてふさわしい1団の土地の区域であって政令で定める規模以上のものについて、当該土地の所有権又は建物の所有を目的とする対抗要件を備えた地上権若しくは賃借権(臨時設備その他一時使用のために設定されたことが明らかなものを除く。以下「借地権」という。)を有する者(以下この条において「土地所有者等」という。)は、1人で、又は数人が共同して、景観行政団体に対し、景観計画の策定又は変更を提案することができる。この場合においては、当該提案に係る景観計画の素案を添えなければならない。

【2】まちづくりの推進を図る活動を行うことを目的とする特定非営利活動促進法(平成10年法律第7号)第2条第2項の特定非営利活動法人若しくは一般社団法人若しくは一般財団法人又はこれらに準ずるものとして景観行政団体の条例で定める団体は、前項に規定する土地の区域について、景観行政団体に対し、景観計画の策定又は変更を提案することができる。同項後段の規定は、この場合について準用する。

【3】前2項の規定による提案(以下「計画提案」という。)は、当該計画提案に係る景観計画の素案の対象となる土地(国又は地方公共団体の所有している土地で公共施設の用に供されているものを除く。以下この項において同じ。)の区域内の土地所有者等の3分の2以上の同意(同意した者が所有するその区域内の土地の地積と同意した者が有する借地権の目的となっているその区域内の土地の地積との合計が、その区域内の土地の総地積と借地権の目的となっている土地の総地積との合計の3分の2以上となる場合に限る。)を得ている場合に、国土交通省令・農林水産省令・環境省令で定めるところにより、行うものとする。

第12条|計画提案に対する景観行政団体の判断等

景観行政団体は、計画提案が行われたときは、遅滞なく、当該計画提案を踏まえて景観計画の策定又は変更をする必要があるかどうかを判断し、当該景観計画の策定又は変更をする必要があると認めるときは、その案を作成しなければならない。

第13条|計画提案を踏まえた景観計画の案の都道府県都市計画審議会等への付議

景観行政団体は、前条の規定により計画提案を踏まえて景観計画の策定又は変更をしようとする場合において、その策定又は変更が当該計画提案に係る景観計画の素案の内容の一部を実現することとなるものであるときは、第9条第2項の規定により当該景観計画の案について意見を聴く都道府県都市計画審議会又は市町村都市計画審議会に対し、当該計画提案に係る景観計画の素案を提出しなければならない。

第14条|計画提案を踏まえた景観計画の策定等をしない場合にとるべき措置

景観行政団体は、第12条の規定により同条の判断をした結果、計画提案を踏まえて景観計画の策定又は変更をする必要がないと決定したときは、遅滞なく、その旨及びその理由を、当該計画提案をした者に通知しなければならない。

【2】景観行政団体は、都市計画区域又は準都市計画区域内の土地について前項の通知をしようとするときは、あらかじめ、都道府県都市計画審議会(市町村である景観行政団体に市町村都市計画審議会が置かれているときは、当該市町村都市計画審議会)に当該計画提案に係る景観計画の素案を提出してその意見を聴かなければならない。

第15条|景観協議会

景観計画区域における良好な景観の形成を図るために必要な協議を行うため、景観行政団体、景観計画に定められた景観重要公共施設の管理者及び第92条第1項の規定により指定された景観整備機構(当該景観行政団体が都道府県であるときは関係市町村を、当該景観計画区域に国立公園又は国定公園の区域が含まれるときは国立公園等管理者を含む。以下この項において「景観行政団体等」という。)は、景観協議会(以下この条において「協議会」という。)を組織することができる。この場合において、景観行政団体等は、必要と認めるときは、協議会に、関係行政機関及び観光関係団体、商工関係団体、農林漁業団体、電気事業、電気通信事業、鉄道事業等の公益事業を営む者、住民その他良好な景観の形成の促進のための活動を行う者を加えることができる。

【2】協議会は、必要があると認めるときは、その構成員以外の関係行政機関及び事業者に対し、意見の表明、説明その他の必要な協力を求めることができる。

【3】第1項前段の協議を行うための会議において協議がととのった事項については、協議会の構成員は、その協議の結果を尊重しなければならない。

【4】前3項に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。

第2節|行為の規制等

第16条|届出及び勧告等

景観計画区域内において、次に掲げる行為をしようとする者は、あらかじめ、国土交通省令(第4号に掲げる行為にあっては、景観行政団体の条例。以下この条において同じ。)で定めるところにより、行為の種類、場所、設計又は施行方法、着手予定日その他国土交通省令で定める事項を景観行政団体の長に届け出なければならない。

1 建築物の新築、増築、改築若しくは移転、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更(以下「建築等」という。)

2 工作物の新設、増築、改築若しくは移転、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更(以下「建設等」という。)

3 都市計画法第4条第12項に規定する開発行為その他政令で定める行為

4 前3号に掲げるもののほか、良好な景観の形成に支障を及ぼすおそれのある行為として景観計画に従い景観行政団体の条例で定める行為

【2】前項の規定による届出をした者は、その届出に係る事項のうち、国土交通省令で定める事項を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を景観行政団体の長に届け出なければならない。

【3】景観行政団体の長は、前2項の規定による届出があった場合において、その届出に係る行為が景観計画に定められた当該行為についての制限に適合しないと認めるときは、その届出をした者に対し、その届出に係る行為に関し設計の変更その他の必要な措置をとることを勧告することができる。

【4】前項の勧告は、第1項又は第2項の規定による届出のあった日から30日以内にしなければならない。

【5】前各項の規定にかかわらず、国の機関又は地方公共団体が行う行為については、第1項の届出をすることを要しない。この場合において、当該国の機関又は地方公共団体は、同項の届出を要する行為をしようとするときは、あらかじめ、景観行政団体の長にその旨を通知しなければならない。

【6】景観行政団体の長は、前項後段の通知があった場合において、良好な景観の形成のため必要があると認めるときは、その必要な限度において、当該国の機関又は地方公共団体に対し、景観計画に定められた当該行為についての制限に適合するようとるべき措置について協議を求めることができる。

【7】次に掲げる行為については、前各項の規定は、適用しない。

1 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの

2 非常災害のため必要な応急措置として行う行為

3 景観重要建造物について、第22条第1項の規定による許可を受けて行う行為

4 景観計画に第8条第2項第4号ロに掲げる事項が定められた景観重要公共施設の整備として行う行為

5 景観重要公共施設について、第8条第2項第4号ハ(1)から(7)までに規定する許可(景観計画にその基準が定められているものに限る。)を受けて行う行為

6 第55条第2項第1号の区域内の農用地区域(農業振興地域の整備に関する法律第8条第2項第1号に規定する農用地区域をいう。)内において同法第15条の2第1項の許可を受けて行う同項に規定する開発行為

7 国立公園又は国定公園の区域内において、第8条第2項第4号ホに規定する許可(景観計画にその基準が定められているものに限る。)を受けて行う行為

8 第61条第1項の景観地区(次号において「景観地区」という。)内で行う建築物の建築等

9 景観計画に定められた工作物の建設等の制限の全てについて第72条第2項の景観地区工作物制限条例による制限が定められている場合における当該景観地区内で行う工作物の建設等

10 地区計画等(都市計画法第4条第9項に規定する地区計画等をいう。以下同じ。)の区域(地区整備計画(同法第12条の5第2項第1号に規定する地区整備計画をいう。第76条第1項において同じ。)、特定建築物地区整備計画(密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律(平成9年法律第49号)第32条第2項第1号に規定する特定建築物地区整備計画をいう。第76条第1項において同じ。)、防災街区整備地区整備計画(同法第32条第2項第2号に規定する防災街区整備地区整備計画をいう。第76条第1項において同じ。)、歴史的風致維持向上地区整備計画(地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(平成20年法律第40号)第31条第2項第1号に規定する歴史的風致維持向上地区整備計画をいう。第76条第1項において同じ。)、沿道地区整備計画(幹線道路の沿道の整備に関する法律(昭和55年法律第34号)第9条第2項第1号に規定する沿道地区整備計画をいう。第76条第1項において同じ。)又は集落地区整備計画(集落地域整備法(昭和62年法律第63号)第5条第3項に規定する集落地区整備計画をいう。第76条第1項において同じ。)が定められている区域に限る。)内で行う土地の区画形質の変更、建築物の新築、改築又は増築その他の政令で定める行為

11 その他政令又は景観行政団体の条例で定める行為

第17条|変更命令等

景観行政団体の長は、良好な景観の形成のために必要があると認めるときは、特定届出対象行為(前条第1項第1号又は第2号の届出を要する行為のうち、当該景観行政団体の条例で定めるものをいう。第7項及び次条第1項において同じ。)について、景観計画に定められた建築物又は工作物の形態意匠の制限に適合しないものをしようとする者又はした者に対し、当該制限に適合させるため必要な限度において、当該行為に関し設計の変更その他の必要な措置をとることを命ずることができる。この場合においては、前条第3項の規定は、適用しない。

【2】前項の処分は、前条第1項又は第2項の届出をした者に対しては、当該届出があった日から30日以内に限り、することができる。

【3】第1項の処分は、前条第1項又は第2項の届出に係る建築物若しくは工作物又はこれらの部分の形態意匠が政令で定める他の法令の規定により義務付けられたものであるときは、当該義務の履行に支障のないものでなければならない。

【4】景観行政団体の長は、前条第1項又は第2項の届出があった場合において、実地の調査をする必要があるとき、その他第2項の期間内に第1項の処分をすることができない合理的な理由があるときは、90日を超えない範囲でその理由が存続する間、第2項の期間を延長することができる。この場合においては、同項の期間内に、前条第1項又は第2項の届出をした者に対し、その旨、延長する期間及び延長する理由を通知しなければならない。

【5】景観行政団体の長は、第1項の処分に違反した者又はその者から当該建築物又は工作物についての権利を承継した者に対して、相当の期限を定めて、景観計画に定められた建築物又は工作物の形態意匠の制限に適合させるため必要な限度において、その原状回復を命じ、又は原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置をとることを命ずることができる。

【6】前項の規定により原状回復又はこれに代わるべき必要な措置(以下この条において「原状回復等」という。)を命じようとする場合において、過失がなくて当該原状回復等を命ずべき者を確知することができないときは、景観行政団体の長は、その者の負担において、当該原状回復等を自ら行い、又はその命じた者若しくは委任した者にこれを行わせることができる。この場合においては、相当の期限を定めて、当該原状回復等を行うべき旨及びその期限までに当該原状回復等を行わないときは、景観行政団体の長又はその命じた者若しくは委任した者が当該原状回復等を行う旨をあらかじめ公告しなければならない。

【7】景観行政団体の長は、第1項の規定の施行に必要な限度において、同項の規定により必要な措置をとることを命ぜられた者に対し、当該措置の実施状況その他必要な事項について報告をさせ、又は景観行政団体の職員に、当該建築物の敷地若しくは当該工作物の存する土地に立ち入り、特定届出対象行為の実施状況を検査させ、若しくは特定届出対象行為が景観に及ぼす影響を調査させることができる。

【8】第6項の規定により原状回復等を行おうとする者及び前項の規定により立入検査又は立入調査をする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があった場合においては、これを提示しなければならない。

【9】第7項の規定による立入検査又は立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

タイトルとURLをコピーしました