船舶防火構造規則の全文・条文

「船舶防火構造規則」の全文・条文を、わかりやすく、スマホで見やすい形でまとめていきます。

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船舶防火構造規則の全文・条文まとめ

船舶防火構造規則

船舶安全法(昭和8年法律第11号)第2条第1項及び第28条第1項の規定に基づき、船舶防火構造規則を次のように定める。

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第1章|総則

第1条|趣旨

この省令は、船舶における火災の発生及び拡大を防止するために必要な船舶の構造、設備及び防火措置に関する基準を定めるものとする。

第1条の2|総トン数

この省令を適用する場合における総トン数は、船舶安全法施行規則(昭和38年運輸省令第41号)第66条の2の総トン数とする。

第2条|定義

この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

1 不燃性材料 1974年の海上における人命の安全のための国際条約附属書第2章|の2第3規則第23項に規定する火災試験方法コード(第3号において「火災試験方法コード」という。)に従つて火災試験を行う場合において摂氏750度に熱せられたときに燃えず、かつ、自己発火に10分な量の引火性蒸気を発生しない材料をいう。

2 可燃性材料 不燃性材料以外の材料をいう。

3 標準火災試験 隔壁又は甲板の標本について火災試験方法コードに従つて行う火災試験をいう。

4 鋼と同等の材料 それ自体で又はこれに防熱を施すことにより標準火災試験を受けた後において鋼と同等の構造上の性質及び保全性を有する不燃性材料をいう。

5 A級仕切り 次に掲げる要件に適合する隔壁又は甲板で形成する仕切りをいう。

イ 鋼又は鋼と同等の材料を用いたものであること。

ロ 適当に補強されたものであること。

ハ 不燃性材料で防熱が施されたものであること。

ニ 60分の標準火災試験が終わるまで煙及び炎の通過を阻止することができるものであること。

6 B級仕切り 次に掲げる要件に適合する隔壁、甲板、天井張り又は内張りで形成する仕切りをいう。

イ 不燃性材料を用いたものであること。

ロ 不燃性材料で防熱が施されたものであること。

ハ 30分の標準火災試験が終わるまで炎の通過を阻止することができるものであること。

7 C級仕切り 不燃性材料を用いた仕切りをいう。

8 連続B級天井張り A級仕切り又はB級仕切りまで連続するB級仕切りの要件に適合する天井張りをいう。

9 連続B級内張り A級仕切り又はB級仕切りまで連続するB級仕切りの要件に適合する内張りをいう。

10 主垂直区域 船体、船楼及び甲板室がA級仕切りの隔壁で区分された区域であつて、いかなる1甲板上においても当該区域の平均の長さ及び幅が40メートル(当該隔壁を水密隔壁と同1線上に設ける場合にあつては、いかなる1甲板上においても当該区域の面積が1、600平方メートルを超えない範囲においてその最大の長さ及び幅が48メートル)を超えないものをいう。

11 主水平区域 船体、船楼及び甲板室がA級仕切りの甲板で区分された区域であつて、当該区域の高さが10メートルを超えないものをいう。

12 水平区域 主垂直区域内において主垂直区域隔壁及び外板その他の周壁から他の主垂直区域隔壁及び外板その他の周壁まで達するA級仕切りの甲板で区分された区域をいう。

13 主垂直区域隔壁 船体、船楼及び甲板室を主垂直区域に区分する隔壁をいう。

14 居住区域 公室、洗面所、旅客室、船員室、事務室、理髪室、美容室、薬局、浴室、便所及び調理器具のない配膳ぜん室並びにこれらに類似した場所をいう。

15 公室 ホール、食堂、休憩室、喫茶室、売店及びこれらに類似した場所をいう。

16 業務区域 調理室、調理器具のある配膳ぜん室、貯蔵品室、ロッカー室、郵便物室、金庫室、作業室(機関区域に該当するものを除く。)、洗濯室、手荷物室及びこれらに類似した場所並びにこれらの場所に至るトランクをいう。

17 貨物区域 貨物を積み付けるすべての場所及びこれらの場所に至るトランクをいう。

17の

2 ロールオン・ロールオフ貨物区域 貨物を通常水平方向に積卸しすることができる貨物区域であつて、船舶の全長又は全長の相当の部分にわたつて区画されることのないものをいう。

18 車両区域 自走用の燃料を有する自動車(道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条第1項第9号の自動車をいう。以下同じ。)を積載する貨物区域であつて、旅客が出入りすることができるものをいう。

19 特定機関区域 主機若しくは合計出力375キロワット以上の補助機関として使用する内燃機関、油だき装置又は燃料油装置のある場所及びこれらの場所に至るトランクをいう。

2

10 燃料油装置 油だきボイラ又は内燃機関に供給する燃料油の処理に用いる装置をいう。

2

11 機関区域 特定機関区域並びに推進機関、ボイラ、蒸気機関、内燃機関、主要電気設備、冷凍機、減揺装置、送風機又は空気調和機械のある場所、給油場所及びこれらに類似した場所並びにこれらの場所に至るトランクをいう。

2

12 制御場所 無線機器、主要な航海用機器若しくは非常動力源のある場所又は火災探知装置(船舶消防設備規則(昭和40年運輸省令第37号)第5条第14号の火災探知装置をいう。以下同じ。)若しくは自動スプリンクラ装置(同条第7号の自動スプリンクラ装置をいう。以下同じ。)の表示盤若しくは消防設備の制御装置が集中配置されている場所をいう。

23 キャビンバルコニー 旅客室又は船員室に隣接して設けられた直接外気に接する甲板上の場所であつて、もつぱら当該旅客室又は船員室を使用する者の使用に供するものをいう。

第3条|仕切りの種類

A級仕切り及びB級仕切りの種類は、標準火災試験における防熱時間(炎にさらされない側の平均温度が最初の温度から摂氏140度を超えて上昇せず、かつ、継手を含むいかなる点においても最初の温度から摂氏180度(B級仕切りにあつては摂氏225度)を超えて上昇しない時間をいう。)に応じて、次に掲げるものとする。

種類

防熱時間

A60級

60分以上

A30級

30分以上60分未満

A15級

15分以上30分未満

A0級

15分未満

B15級

15分以上

B0級

15分未満

第4条|同等効力

この省令の規定に適合しない防火構造であつて管海官庁(船舶安全法施行規則第1条第14項の管海官庁をいう。以下同じ。)がこの省令の規定に適合するものと同等以上の効力を有すると認めるものについては、この省令の規定にかかわらず、管海官庁の指示するところによるものとする。

第5条|特殊な船舶

潜水船その他管海官庁がこの省令の規定を適用することがその構造上困難であると認める船舶については、この省令の規定にかかわらず、管海官庁の指示するところによるものとする。

第5条の2|危険物を運送する船舶

危険物を運送する船舶については、この省令の規定によるほか、危険物船舶運送及び貯蔵規則(昭和32年運輸省令第30号)の定めるところによるものとする。

第6条|適用免除

国際航海(船舶安全法施行規則第1条第1項の国際航海をいう。以下同じ。)に従事する船舶であつて沿海区域を航行区域とするものについては、管海官庁がさしつかえないと認める場合に限り、この省令の規定のうち国際航海に従事する船舶に関する規定は、適用しない。

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第2章|国際航海に従事する旅客船の防火構造

第7条|適用

この章|の規定は、国際航海に従事する旅客船に適用する。

第8条|構造

船体、船楼、構造隔壁、甲板及び甲板室は、鋼又は鋼と同等の材料で造られたものでなければならない。

【2】前項の規定にかかわらず、船体、船楼、構造隔壁、甲板及び甲板室は、その耐火性等について告示で定める要件に適合する場合には、アルミニウム合金で造ることができる。

【3】特定機関区域の頂部及びケーシングは、10分な防熱が施された鋼構造のものとし、これに設けられる開口は、火災の拡大を阻止するように配置し、かつ、保護しなければならない。

第9条|主垂直区域等

船体、船楼及び甲板室(旅客定員が36人以下の船舶にあつては、居住区域及び業務区域の付近のものに限る。)は、主垂直区域に区分しなければならない。

【2】前項の規定にかかわらず、車両区域は、主垂直区域に代えて主水平区域に区分することができる。

【3】主垂直区域隔壁は、その構造等について告示で定める要件に適合しなければならない。

【4】自動スプリンクラ装置が備え付けられている場所は、水平区域として他の場所から区分しなければならない。

第10条|隔壁及び甲板

隔壁及び甲板は、耐火性等について告示で定める仕切りでなければならない。

【2】防熱を施された隔壁又は甲板の交差箇所及び末端の処理は、火災の際の熱伝導を考慮して管海官庁が適当と認めるものでなければならない。

【3】油及び油蒸気の浸透があり得る場所における隔壁及び甲板の内面に使用する防熱材の表面には、油及び油蒸気を通さないよう措置を講じなければならない。

第11条|B級仕切りの隔壁

前条の規定によりB級仕切りでなければならない隔壁(通路をその他の場所から区分する隔壁(以下「通路隔壁」という。)であつて旅客定員が36人以下の船舶に設けるものを除く。)は、垂直方向では甲板から他の甲板まで、水平方向では外板その他の囲壁から他の外板その他の囲壁まで達するものでなければならない。ただし、当該隔壁と同等の防熱が施された連続B級天井張り又は内張り(連続B級天井張り又は連続B級内張りをいう。以下同じ。)が当該隔壁の両側に施されている場合には、当該隔壁は当該天井張り又は内張りでとどめることができる。

【2】前条の規定によりB級仕切りでなければならない通路隔壁(旅客定員が36人以下の船舶に設けるものに限る。以下この項及び次項において同じ。)は、甲板から他の甲板まで達するものでなければならない。ただし、自動スプリンクラ装置が備え付けられている場所の通路隔壁は、通路の天井張りがB級仕切りと同等の保全性を有する不燃性材料(以下「B級材料」という。)のものである場合には、当該天井張りでとどめることができる。

【3】連続B級天井張り又は内張りが通路隔壁の両側に施されている場合には、当該連続B級天井張り又は内張りの裏側の隔壁部分はB級材料を用いたものとすることができる。

第11条の2|多層甲板公室の保護

多層甲板公室(旅客船における3層以上の甲板にわたる公室をいう。第16条の2において同じ。)は、耐火性等について告示で定める仕切りで形成する囲壁の内部に設けなければならない。

第12条|階段及び昇降機の保護

居住区域及び業務区域に設ける階段は、管海官庁が鋼と同等の材料の使用を認める場合を除き、鋼製の骨組みのものとし、かつ、次の各号の1に該当する場合を除き、A級仕切りで形成する階段囲壁の内部に設けなければならない。

1 2層の甲板のみに使用される階段であり、かつ、1の甲板間における適当な隔壁又は戸によつて甲板の保全性を維持することができるとき。

2 公室内にある階段であり、かつ、その階段の全部が公室内にあるとき。

【2】前項の階段囲壁は、その構造等について告示で定める要件に適合するものでなければならない。

【3】第1項の階段囲壁に設ける開口には、有効な閉鎖装置を備え付けなければならない。

【4】第1項第1号の隔壁は、耐火性等について告示で定める仕切りでなければならない。

【5】居住区域又は業務区域に設ける昇降機トランク、旅客区域(手荷物室、貯蔵品室、食料品室及び郵便物室を除き、旅客の居住及び使用にあてる場所をいう。)の採光用又は通風用の垂直トランク等は、煙及び炎が1の甲板間から他の甲板間に通過することを阻止することができるように設け、かつ、通風及び煙の通過を制御することができるように閉鎖装置を備え付けなければならない。

第13条|A級仕切りにおける開口

A級仕切りに電線、管、トランク、ダクト、ガーダ、ビーム又はこれらに類似したものを通す場合には、当該仕切りの耐火性を損なうことのないよう措置を講じなければならない。

【2】A級仕切りにおける開口(貨物区域(車両区域内の閉囲された場所を除く。)、車両区域内の閉囲された場所、貯蔵品室及び手荷物室相互間のハッチ並びにこれらの場所と暴露甲板との間のハッチを除く。)には、耐火性等について告示で定める要件に適合する閉鎖装置を備え付けなければならない。

【3】A級仕切りにおける戸(戸のわく及び戸を閉鎖したときに当該戸を定着させる装置を含む。)は、その耐火性等について告示で定める要件に適合するもの(以下「A級防火戸」という。)でなければならない。

第14条|B級仕切りにおける開口

B級仕切りに電線、管、トランク、ダクト、ガーダ、ビーム若しくはこれらに類似したものを通す場合又は通風口、照明器具若しくはこれらに類似したものを取り付けるための開口を設ける場合には、当該仕切りの耐火性を損なうことのないよう措置を講じなければならない。

【2】B級仕切りにおける戸(戸のわく及び戸を閉鎖したときに当該戸を定着させる装置を含む。)は、その耐火性等について告示で定める要件に適合するもの(以下「B級防火戸」という。)でなければならない。ただし、船楼及び甲板室の周壁に設ける戸については、この限りでない。

【3】B級防火戸の下部又は下方には、面積等について告示で定める要件に適合する通風用の開口を設けることができる。

【4】B級仕切りの甲板における開口には、耐火性等について告示で定める要件に適合する閉鎖装置を備え付けなければならない。

第15条|窓

居住区域、業務区域及び制御場所(以下「居住区域等」という。)内の隔壁に設ける窓は、その耐火性等について告示で定める要件に適合するものでなければならない。

【2】救命艇又は救命いかだの積付場所及び乗艇場所、招集場所並びに脱出経路を形成する暴露部の階段及び開放された甲板に面する窓並びに救命艇、救命いかだ又は降下式乗込装置の乗艇場所の下方にある窓であつて、火災の際に当該窓が破損した場合に救命艇又は救命いかだの進水又はこれらへの乗艇を妨げる位置にあるものは、その耐火性等について告示で定める要件に適合するものでなければならない。

第16条|通風装置

通風装置を設ける場合には、次に掲げる基準によらなければならない。

1 送風機及び当該送風機から各場所に通ずる通風用のダクトは、できる限り同一の主垂直区域内にあるように配置されていること。

2 通風用のダクトが甲板を貫通する場合には、煙及び高温ガスが1の甲板間から他の甲板間へ当該ダクトを通じて侵入することを防止するため、告示で定める措置が講じられていること。

3 特定機関区域、調理室又は自走用の燃料を有する自動車を積載する場所(以下「車両甲板区域」という。)の通風用のダクトは、居住区域、業務区域(調理室を除く。次号において同じ。)及び制御場所を通つていないこと。ただし、当該ダクトを通じて火災が特定機関区域、調理室又は車両甲板区域以外の場所に拡大することを防止するために管海官庁が適当と認める措置を講じたダクトについては、この限りでない。

4 居住区域、業務区域又は制御場所の通風用のダクトは、特定機関区域、調理室及び車両甲板区域を通つていないこと。ただし、当該ダクトを通じて火災が居住区域、業務区域又は制御場所以外の場所に拡大することを防止するために管海官庁が適当と認める措置を講じたダクトについては、この限りでない。

5 主吸気口及び主排気口は、通風する場所の外部であつて容易に接近することができる場所から閉鎖することができる閉鎖装置を有すること。

6 2の閉囲された区域の間には、通風用の開口を設けていないこと。ただし、第14条第3項の場合においては、この限りでない。

【2】通風用のダクトは、その材料等について告示で定める要件に適合するものでなければならない。

【3】前2項の規定にかかわらず、旅客定員が36人以下の船舶の通風装置は、管海官庁が適当と認めるものとすることができる。

第16条の2|多層甲板公室の通風

多層甲板公室には、旅客定員が36人以下の船舶を除き、機能等について告示で定める要件に適合する排気式機械通風装置を備え付けなければならない。

第16条の3|階段囲壁の通風

階段囲壁(旅客定員が36人以下の船舶に設けるものを除く。)には、配置等について告示で定める要件に適合する通風装置を備え付けなければならない。

第17条|制御場所の通風

機関区域の外部にある制御場所には、機能等について告示で定める要件に適合する通風、視界及び排煙の維持を確保するための装置を備え付けなければならない。

【2】前項の制御場所には、機能等について告示で定める要件に適合する2の独立の給気式機械通風装置を備え付けなければならない。

【3】前2項の規定は、開放された甲板への開口を有する当該甲板上の制御場所及び閉鎖装置を備え付けている給気及び排気を有効に行うことができる開口を有する制御場所については、管海官庁がさしつかえないと認める場合に限り、適用しない。

第18条|管

A級仕切り又はB級仕切りを貫通する管は、当該仕切りの耐火性を考慮して鋼その他管海官庁が適当と認める材料のものでなければならない。

【2】油その他の可燃性液体用の管は、居住区域及び業務区域を通るものであつてはならない。ただし、鋼その他適当な材料のものであつて火災の危険性を考慮して管海官庁が差し支えないと認める場合には、この限りでない。

【3】熱によつて容易に有効性がなくなる材料は、次に掲げる管に使用してはならない。

1 喫水線に近い船外排水管、衛生排出管その他の排出管であつて火災の際にその材料の損傷により浸水の危険を生ずるもの

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