裁判員の参加する刑事裁判に関する法律の全文・条文

「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」の全文・条文を、わかりやすく、スマホで見やすい形でまとめていきます。

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裁判員の参加する刑事裁判に関する法律の全文・条文まとめ

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律

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第1章|総則

第1条|趣旨

この法律は、国民の中から選任された裁判員が裁判官と共に刑事訴訟手続に関与することが司法に対する国民の理解の増進とその信頼の向上に資することにかんがみ、裁判員の参加する刑事裁判に関し、裁判所法(昭和22年法律第59号)及び刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の特則その他の必要な事項を定めるものとする。

第2条|対象事件及び合議体の構成

地方裁判所は、次に掲げる事件については、次条又は第3条の2の決定があった場合を除き、この法律の定めるところにより裁判員の参加する合議体が構成された後は、裁判所法第26条の規定にかかわらず、裁判員の参加する合議体でこれを取り扱う。

1 死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪に係る事件

2 裁判所法第26条第2項第2号に掲げる事件であって、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係るもの(前号に該当するものを除く。)

【2】前項の合議体の裁判官の員数は3人、裁判員の員数は6人とし、裁判官のうち1人を裁判長とする。ただし、次項の決定があったときは、裁判官の員数は1人、裁判員の員数は4人とし、裁判官を裁判長とする。

【3】第1項の規定により同項の合議体で取り扱うべき事件(以下「対象事件」という。)のうち、公判前整理手続による争点及び証拠の整理において公訴事実について争いがないと認められ、事件の内容その他の事情を考慮して適当と認められるものについては、裁判所は、裁判官1人及び裁判員4人から成る合議体を構成して審理及び裁判をする旨の決定をすることができる。

【4】裁判所は、前項の決定をするには、公判前整理手続において、検察官、被告人及び弁護人に異議のないことを確認しなければならない。

【5】第3項の決定は、第27条第1項に規定する裁判員等選任手続の期日までにしなければならない。

【6】地方裁判所は、第3項の決定があったときは、裁判所法第26条第2項の規定にかかわらず、当該決定の時から第3項に規定する合議体が構成されるまでの間、1人の裁判官で事件を取り扱う。

【7】裁判所は、被告人の主張、審理の状況その他の事情を考慮して、事件を第3項に規定する合議体で取り扱うことが適当でないと認めたときは、決定で、同項の決定を取り消すことができる。

第3条|対象事件からの除外

地方裁判所は、前条第1項各号に掲げる事件について、被告人の言動、被告人がその構成員である団体の主張若しくは当該団体の他の構成員の言動又は現に裁判員候補者若しくは裁判員に対する加害若しくはその告知が行われたことその他の事情により、裁判員候補者、裁判員若しくは裁判員であった者若しくはその親族若しくはこれに準ずる者の生命、身体若しくは財産に危害が加えられるおそれ又はこれらの者の生活の平穏が著しく侵害されるおそれがあり、そのため裁判員候補者又は裁判員が畏怖し、裁判員候補者の出頭を確保することが困難な状況にあり又は裁判員の職務の遂行ができずこれに代わる裁判員の選任も困難であると認めるときは、検察官、被告人若しくは弁護人の請求により又は職権で、これを裁判官の合議体で取り扱う決定をしなければならない。

【2】前項の決定又は同項の請求を却下する決定は、合議体でしなければならない。ただし、当該前条第1項各号に掲げる事件の審判に関与している裁判官は、その決定に関与することはできない。

【3】第1項の決定又は同項の請求を却下する決定をするには、最高裁判所規則で定めるところにより、あらかじめ、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴かなければならない。

【4】前条第1項の合議体が構成された後は、職権で第1項の決定をするには、あらかじめ、当該合議体の裁判長の意見を聴かなければならない。

【5】刑事訴訟法第43条第3項及び第4項並びに第44条第1項の規定は、第1項の決定及び同項の請求を却下する決定について準用する。

【6】第1項の決定又は同項の請求を却下する決定に対しては、即時抗告をすることができる。この場合においては、即時抗告に関する刑事訴訟法の規定を準用する。

第3条の2 地方裁判所は、第2条第1項各号に掲げる事件について、次のいずれかに該当するときは、検察官、被告人若しくは弁護人の請求により又は職権で、これを裁判官の合議体で取り扱う決定をしなければならない。

1 公判前整理手続による当該事件の争点及び証拠の整理を経た場合であって、審判に要すると見込まれる期間が著しく長期にわたること又は裁判員が出頭しなければならないと見込まれる公判期日若しくは公判準備が著しく多数に上ることを回避することができないときにおいて、他の事件における裁判員の選任又は解任の状況、第27条第1項に規定する裁判員等選任手続の経過その他の事情を考慮し、裁判員の選任が困難であり又は審判に要すると見込まれる期間の終了に至るまで裁判員の職務の遂行を確保することが困難であると認めるとき。

2 第2条第1項の合議体を構成する裁判員の員数に不足が生じ、かつ、裁判員に選任すべき補充裁判員がない場合であって、その後の審判に要すると見込まれる期間が著しく長期にわたること又はその期間中に裁判員が出頭しなければならないと見込まれる公判期日若しくは公判準備が著しく多数に上ることを回避することができないときにおいて、他の事件における裁判員の選任又は解任の状況、第46条第2項及び同項において準用する第38条第1項後段の規定による裁判員及び補充裁判員の選任のための手続の経過その他の事情を考慮し、裁判員の選任が困難であり又は審判に要すると見込まれる期間の終了に至るまで裁判員の職務の遂行を確保することが困難であると認めるとき。

【2】前条第2項、第3項、第5項及び第6項の規定は、前項の決定及び同項の請求を却下する決定について準用する。

【3】第1項の決定又は同項の請求を却下する決定をするには、あらかじめ、当該第2条第1項各号に掲げる事件の係属する裁判所の裁判長の意見を聴かなければならない。

第4条|弁論を併合する事件の取扱い

裁判所は、対象事件以外の事件であって、その弁論を対象事件の弁論と併合することが適当と認められるものについては、決定で、これを第2条第1項の合議体で取り扱うことができる。

【2】裁判所は、前項の決定をした場合には、刑事訴訟法の規定により、同項の決定に係る事件の弁論と対象事件の弁論とを併合しなければならない。

第5条|罰条変更後の取扱い

裁判所は、第2条第1項の合議体で取り扱っている事件の全部又は一部について刑事訴訟法第312条の規定により罰条が撤回又は変更されたため対象事件に該当しなくなったときであっても、当該合議体で当該事件を取り扱うものとする。ただし、審理の状況その他の事情を考慮して適当と認めるときは、決定で、裁判所法第26条の定めるところにより、当該事件を1人の裁判官又は裁判官の合議体で取り扱うことができる。

第6条|裁判官及び裁判員の権限

第2条第1項の合議体で事件を取り扱う場合において、刑事訴訟法第333条の規定による刑の言渡しの判決、同法第334条の規定による刑の免除の判決若しくは同法第336条の規定による無罪の判決又は少年法(昭和23年法律第168号)第55条の規定による家庭裁判所への移送の決定に係る裁判所の判断(次項第1号及び第2号に掲げるものを除く。)のうち次に掲げるもの(以下「裁判員の関与する判断」という。)は、第2条第1項の合議体の構成員である裁判官(以下「構成裁判官」という。)及び裁判員の合議による。

1 事実の認定

2 法令の適用

3 刑の量定

【2】前項に規定する場合において、次に掲げる裁判所の判断は、構成裁判官の合議による。

1 法令の解釈に係る判断

2 訴訟手続に関する判断(少年法第55条の決定を除く。)

3 その他裁判員の関与する判断以外の判断

【3】裁判員の関与する判断をするための審理は構成裁判官及び裁判員で行い、それ以外の審理は構成裁判官のみで行う。

第7条

第2条第3項の決定があった場合においては、構成裁判官の合議によるべき判断は、構成裁判官が行う。

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第2章|裁判員

第1節|総則

第8条|裁判員の職権行使の独立

裁判員は、独立してその職権を行う。

第9条|裁判員の義務

裁判員は、法令に従い公平誠実にその職務を行わなければならない。

【2】裁判員は、第70条第1項に規定する評議の秘密その他の職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。

【3】裁判員は、裁判の公正さに対する信頼を損なうおそれのある行為をしてはならない。

【4】裁判員は、その品位を害するような行為をしてはならない。

第10条|補充裁判員

裁判所は、審判の期間その他の事情を考慮して必要があると認めるときは、補充裁判員を置くことができる。ただし、補充裁判員の員数は、合議体を構成する裁判員の員数を超えることはできない。

【2】補充裁判員は、裁判員の関与する判断をするための審理に立ち会い、第2条第1項の合議体を構成する裁判員の員数に不足が生じた場合に、あらかじめ定める順序に従い、これに代わって、裁判員に選任される。

【3】補充裁判員は、訴訟に関する書類及び証拠物を閲覧することができる。

【4】前条の規定は、補充裁判員について準用する。

第11条|旅費、日当及び宿泊料

裁判員及び補充裁判員には、最高裁判所規則で定めるところにより、旅費、日当及び宿泊料を支給する。

第12条|公務所等に対する照会

裁判所は、第26条第3項(第28条第2項(第38条第2項(第46条第2項において準用する場合を含む。)、第47条第2項及び第92条第2項において準用する場合を含む。)、第38条第2項(第46条第2項において準用する場合を含む。)、第47条第2項及び第92条第2項において準用する場合を含む。)の規定により選定された裁判員候補者又は裁判員若しくは補充裁判員について、裁判員又は補充裁判員の選任又は解任の判断のため必要があると認めるときは、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

【2】地方裁判所は、裁判員候補者について、裁判所の前項の判断に資するため必要があると認めるときは、公務所に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

第2節|選任

第13条|裁判員の選任資格

裁判員は、衆議院議員の選挙権を有する者の中から、この節の定めるところにより、選任するものとする。

第14条|欠格事由

国家公務員法(昭和22年法律第120号)第38条の規定に該当する場合のほか、次の各号のいずれかに該当する者は、裁判員となることができない。

1 学校教育法(昭和22年法律第26号)に定める義務教育を終了しない者。ただし、義務教育を終了した者と同等以上の学識を有する者は、この限りでない。

2 禁錮以上の刑に処せられた者

3 心身の故障のため裁判員の職務の遂行に著しい支障がある者

第15条|就職禁止事由

次の各号のいずれかに該当する者は、裁判員の職務に就くことができない。

1 国会議員

2 国務大臣

3 次のいずれかに該当する国の行政機関の職員

イ 一般職の職員の給与に関する法律(昭和25年法律第95号)別表第11指定職俸給表の適用を受ける職員(ニに掲げる者を除く。)

ロ 一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律(平成12年法律第125号)第7条第1項に規定する俸給表の適用を受ける職員であって、同表7号俸の俸給月額以上の俸給を受けるもの

ハ 特別職の職員の給与に関する法律(昭和24年法律第252号)別表第1及び別表第2の適用を受ける職員

ニ 防衛省の職員の給与等に関する法律(昭和27年法律第266号。以下「防衛省職員給与法」という。)第4条第1項の規定により一般職の職員の給与に関する法律別表第11指定職俸給表の適用を受ける職員、防衛省職員給与法第4条第2項の規定により一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律第7条第1項の俸給表に定める額の俸給(同表7号俸の俸給月額以上のものに限る。)を受ける職員及び防衛省職員給与法第4条第5項の規定の適用を受ける職員

4 裁判官及び裁判官であった者

5 検察官及び検察官であった者

6 弁護士(外国法事務弁護士を含む。以下この項において同じ。)及び弁護士であった者

7 弁理士

8 司法書士

9 公証人

10 司法警察職員としての職務を行う者

11 裁判所の職員(非常勤の者を除く。)

12 法務省の職員(非常勤の者を除く。)

13 国家公安委員会委員及び都道府県公安委員会委員並びに警察職員(非常勤の者を除く。)

14 判事、判事補、検事又は弁護士となる資格を有する者

15 学校教育法に定める大学の学部、専攻科又は大学院の法律学の教授又は准教授

16 司法修習生

17 都道府県知事及び市町村(特別区を含む。以下同じ。)の長

18 自衛官

【2】次のいずれかに該当する者も、前項と同様とする。

1 禁錮以上の刑に当たる罪につき起訴され、その被告事件の終結に至らない者

2 逮捕又は勾こう留されている者

第16条|辞退事由

次の各号のいずれかに該当する者は、裁判員となることについて辞退の申立てをすることができる。

1 年齢70年以上の者

2 地方公共団体の議会の議員(会期中の者に限る。)

3 学校教育法第1条、第124条又は第134条の学校の学生又は生徒(常時通学を要する課程に在学する者に限る。)

4 過去5年以内に裁判員又は補充裁判員の職にあった者

5 過去3年以内に選任予定裁判員であった者

6 過去1年以内に裁判員候補者として第27条第1項に規定する裁判員等選任手続の期日に出頭したことがある者(第34条第7項(第38条第2項(第46条第2項において準用する場合を含む。)、第47条第2項及び第92条第2項において準用する場合を含む。第26条第3項において同じ。)の規定による不選任の決定があった者を除く。)

7 過去5年以内に検察審査会法(昭和23年法律第147号)の規定による検察審査員又は補充員の職にあった者

8 次に掲げる事由その他政令で定めるやむを得ない事由があり、裁判員の職務を行うこと又は裁判員候補者として第27条第1項に規定する裁判員等選任手続の期日に出頭することが困難な者

イ 重い疾病又は傷害により裁判所に出頭することが困難であること。

ロ 介護又は養育が行われなければ日常生活を営むのに支障がある同居の親族の介護又は養育を行う必要があること。

ハ その従事する事業における重要な用務であって自らがこれを処理しなければ当該事業に著しい損害が生じるおそれがあるものがあること。

ニ 父母の葬式への出席その他の社会生活上の重要な用務であって他の期日に行うことができないものがあること。

ホ 重大な災害により生活基盤に著しい被害を受け、その生活の再建のための用務を行う必要があること。

第17条|事件に関連する不適格事由

次の各号のいずれかに該当する者は、当該事件について裁判員となることができない。

1 被告人又は被害者

2 被告人又は被害者の親族又は親族であった者

3 被告人又は被害者の法定代理人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人

4 被告人又は被害者の同居人又は被用者

5 事件について告発又は請求をした者

6 事件について証人又は鑑定人になった者

7 事件について被告人の代理人、弁護人又は補佐人になった者

8 事件について検察官又は司法警察職員として職務を行った者

9 事件について検察審査員又は審査補助員として職務を行い、又は補充員として検察審査会議を傍聴した者

10 事件について刑事訴訟法第266条第2号の決定、略式命令、同法第398条から第400条まで、第412条若しくは第413条の規定により差し戻し、若しくは移送された場合における原判決又はこれらの裁判の基礎となった取調べに関与した者。ただし、受託裁判官として関与した場合は、この限りでない。

第18条|その他の不適格事由

前条のほか、裁判所がこの法律の定めるところにより不公平な裁判をするおそれがあると認めた者は、当該事件について裁判員となることができない。

第19条|準用

第13条から前条までの規定(裁判員の選任資格、欠格事由、就職禁止事由、辞退事由、事件に関連する不適格事由及びその他の不適格事由)は、補充裁判員に準用する。

第20条|裁判員候補者の員数の割当て及び通知

地方裁判所は、最高裁判所規則で定めるところにより、毎年9月1日までに、次年に必要な裁判員候補者の員数をその管轄区域内の市町村に割り当て、これを市町村の選挙管理委員会に通知しなければならない。

【2】前項の裁判員候補者の員数は、最高裁判所規則で定めるところにより、地方裁判所が対象事件の取扱状況その他の事項を勘案して算定した数とする。

第21条|裁判員候補者予定者名簿の調製

市町村の選挙管理委員会は、前条第1項の通知を受けたときは、選挙人名簿に登録されている者の中から裁判員候補者の予定者として当該通知に係る員数の者(公職選挙法(昭和25年法律第100号)第27条第1項の規定により選挙人名簿に同法第11条第1項若しくは第252条又は政治資金規正法(昭和23年法律第194号)第28条の規定により選挙権を有しなくなった旨の表示がなされている者を除く。)をくじで選定しなければならない。

【2】市町村の選挙管理委員会は、前項の規定により選定した者について、選挙人名簿に記載(公職選挙法第19条第3項の規定により磁気ディスクをもって調製する選挙人名簿にあっては、記録)をされている氏名、住所及び生年月日の記載(次項の規定により磁気ディスクをもって調製する裁判員候補者予定者名簿にあっては、記録)をした裁判員候補者予定者名簿を調製しなければならない。

【3】裁判員候補者予定者名簿は、磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物を含む。以下同じ。)をもって調製することができる。

第22条|裁判員候補者予定者名簿の送付

市町村の選挙管理委員会は、第20条第1項の通知を受けた年の10月15日までに裁判員候補者予定者名簿を当該通知をした地方裁判所に送付しなければならない。

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